第100話:お花見バーベキュー大会への誘い
ぴこんっ。
「ん?」
珍しく。
ちょうど仕事終わりの頃。
携帯端末のメッセージ着信の、通知が、鳴るるん。
この音は、カワサキさんたちとの鳥撮り公園メンバーの、グループチャット。
「はて?」
取り出して画面ロックを解除して、メッセージを見てみると。
「ふむふむ」
カワサキさんから『お花見バーベキュー大会参加の確認』だそうで。
あれから。
そう、アレ。
蘭先輩が、大叔父であるカワサキさんに求婚した、秋。
年が明けてすぐ、カワサキさんが、別の女性から、求婚されたって話が出て。
どうなっちゃうの?
って、思いつつも、すでに二か月、以上。
もう三月も終わりに近い頃。
「お花見で、バーベキューかぁ」
なんだかんだ。
例の、涼子さんのところの、サバイバルゲーム用グッズ開発の関係で。
そのグッズのテストと称して別荘に召集されて、サバイバルゲームを、年に数回。
その度、恒例となった、バーベキューも、あり。
目新しさは、無いものの。
お花見、と、なると。
時期的に、鳥撮りの方が忙しくて。
鳥とセットで、花……桜を撮る事もあるけれど。
お花単体で、それを楽しむと言う、いわゆる『お花見』って。
したこと、無かったかもなぁ。
花とセットと言えば、秋のコスモスとノビタキさんのセット写真も、定番。
そのセットを狙って。
公園の外の田畑の脇で。
一日中、椅子に腰掛けて、ノビタキさんが来るのをじーっと待ってた事も、あったよねぇ。
結局、一度も撮れなかったけど(泣)
で、お花見、春の、桜。
みんなのスケジュールは、共有のスケジュールアプリに突っ込んであるので。
カワサキさんの方で、空きが確認済みみたいで。
どうやら、カワサキさんが企画した、と、言うよりは。
『そう、例の会社の子にお呼ばれしたんだよね』
例の。
カワサキさんに求婚したと言う、女性。
蘭先輩のライバルとも言える、その女性に。
蘭先輩が、会いたがっていたから。
『なるほど、自分でセットアップすンのが面倒で渡りに船って感じやなー(大笑)』
「方菜……ズバリ言いすぎ(笑)」
『うぅ、事実だから突っ込み返せない(焦)』
『場所はどこですの?』
あ。
蘭先輩、わりと冷静に、返してきたな。
心中、お察しいたします……。
『えーっと、ここ』
住所とマップが送られて来る。
「バイクで二時間くらい、だね」
『あれ? これ涼子はンの別荘の近くちゃう?』
『本当ですわね、方角的にはおばあ様の別荘にも近いですわね』
実際には結構離れてるけど、方角的には似たような感じ、かな。
『なるほど、では、そこでその方にお会いできる、と』
ずいぶん、待たされましたからね、蘭先輩。
『てかウチ等も行ってええンかいな?』
『結構、人数集まるみたいだし、枯れ木も山の賑わい?』
『枯れてへンわっ! でもまあ肉食えるンやったら行ってもええな』
それ(お肉が食べられる)のも、あるけど。
「それにこの辺って、色々、鳥さんも居そうじゃない?」
『そうだね、日程的に一泊してBBQの翌朝から撮影もアリかなって近くのホテルも一応、調べておいた』
そこら辺の準備は欠かさない、カワサキさん。
『当日早めに出て撮影場所の下見とかもできそうやな』
「バイクのメンテもしておかないとなぁ」
しばらく、長距離走ってないからなぁ。
大学時代はともかく。
仕事を始めると、時間がなかなか、取れない。
公園に行くのは自転車だし。
たまの連休に、バイクで少しだけ遠征するくらい。
『ウチはほっといても父ちゃん母ちゃんがやってくれるで』
いいな、バイク好きのご両親……。
まぁ、うちも。
サバイバルゲーム用の銃を、両親がメンテナンスしてくれる、けど。
バイクは自前で、バイク屋さんに持ち込まないと、ね。
さすがに。
カメラ機材のメンテナンスは。
自分でやります、よ?
アルバイトや仕事で得たお金で買ったとは、言え。
高額な、機材。
大事に、大事に、使いたい、よね。
『で? みんな参加で、よい?』
『おー行くでー』
『あたり前田のクラッカー、ですわ』
「わたしも参加しまーす」
『おっけーおっけー、じゃあ、また詳しいコトは日が近くなったら連絡するね』
てな、感じで。
お花見バーベキュー大会へ。
お花見の頃と言えば。
地域にもよるだろうけど。
早い地域だと、春の渡りの小鳥さんたちにも、出会える、かな?
でも、お山の方面だと、まだ春の渡りの小鳥さんは居ない、かな?
と、すると、まだ冬の小鳥さんたちも、いらっしゃるかしら。
いずれにしても。
山寄りの方面なので。
タカさんたちには、出会えそうな、予感。
ちょいとネタばらしになりますが。
実は今、作者の下記作品と並行して同じエピソードを書いています。
『玄関ダッシュ五秒の女子高にオレひとり』
https://ncode.syosetu.com/n6667jc/
アオバト編で少し登場した人たちが絡むお話になっております。
カクヨムでは、両方読んでいただけてる、ごく少数の方がいらっしゃるのが解っているのですが、こちら(小説家になろう!)では、そういった方がいらっしゃるのかどうか、全くわからないため。
念のため、こちらでアピールしておこうかな、と(苦笑