表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

日森 キコのひきこもり脱出計画

作者: しゅうらい

 私、日森 キコ。50歳。いろいろあってただいま絶賛ひきこもり中。けれど、そんなことではいけません。そう思い、ある朝、私は決意をこめて家のドアを開けた。

「私、日森 キコは今日からひきこもり生活から卒業します」

 私は一体誰に説明してるのかしら。それはそうと、まずは実家から出ないと。そして、借りるために不動産屋に行かなければ・・・。

ー不動産屋。私は、外に貼ってあるチラシを見た。そして中に入る。

「いらっしゃいませ」

「いらっしゃいました!」

 あれ?店員さんがぽかんとしていた。ちょっとしたジョークなのに。

「で、ではご用件をうかがいます」

「あの、チラシの家を借りたいのですが」

「ではここに記入をお願いします。まずは宛先を」

「確かに私は後先考えてないねとよく言われます」

 店員さんがまた首をかしげてる。

「では、住所を・・・」

「誰が重症ですか!そこまで言われてませんよ!」

「いえ、そんなことは。では、生年月日を」

「いやいや、どう見ても女ですよ。確かにちょっと男の子に間違われることもありますけど・・・」

 また店員さんが首をかしげている。しかも、眉間にしわをよせて。

「あと、お名前と性別を」

「ちょっと!いきなりお前とか軽蔑とか言わないでください!失礼じゃないですか!」

 店員さんがガタッと椅子から立ち上がると、私をガシッと持ち上げてポイッと投げました。

「二度と来るなーっ!」

 バタンッと戸を閉められて、私は呆然となりました。

「え?なぜ怒られた?私何かしたかしら・・・」

 私はうーんと考えてみたが、思い当たるところは何もなく、また歩き出した。

「しかし、家を借りれないとなると次は仕事探しですね」

 でも、今日は久しぶりの外で疲れました。後は家で調べるとしますか。私はガチャッとドアを開けて自分の部屋に戻りました。

「さーて、仕事探し始めますか」

 それからピコピコとパソコンをいじっていると、あっという間に外はもう真っ暗。

「え!?もうこんな時間!また一日の半分を家の中で過ごしてしまった。ま、いっか。後はご飯を食べて、お風呂に入って、寝て明日考えましょう」

 こうやってまた私のひきこもり生活は続いていくのでした。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ