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日本国は戦後初の防衛出動を発令しました。  作者: 名無之助
プロローグ
1/3

プロローグ・1・バレンタインの悲劇、哨戒機撃墜

不定期更新です。

思いつきなんで書き溜めはしてません。

 西暦2038年 2月14日 日本海 日本国EEZ(排他的経済水域)にて、海上自衛隊第4航空群所属の哨戒機 P-1哨戒機が、不審な行動を取る二隻の船舶と、韓国海軍最新鋭ミサイル駆逐艦“イ・スンシル“を発見、情報収集を開始した。


 情報収集を開始したP-1哨戒機だったが、その搭乗員達が予想だにしなかった出来事が彼らを襲う。


 韓国海軍ミサイル駆逐艦から、レーダー照射を受けたのだ。


 かつても同様の事件があり、その際は実際には攻撃を受けるという事はなく、その当時の搭乗員達も冷静に対応していた。


 今回も、その時と同様に海自P-1哨戒機の搭乗員達は緊張しながらも冷静に対応をした。


 《司令部、当機は現在、日本海上EEZ、現在位置方位ーーにて韓国海軍ミサイル駆逐艦による射撃管制レーダーの照射を受けている。現在回避行動中》


 《司令部了解、機の安全を確保しつつ情報収集を継続せよ、韓国海軍ミサイル駆逐艦に対し意図の確認も実施せよ》


 《了解》


 通信を切ると、哨戒機は右側に韓国海軍ミサイル駆逐艦を視認できる位置関係を維持しつつ旋回し、国際緊急チャンネルにて呼びかけを行う。


 なお、この呼びかけは、近隣を飛行していたイギリス海軍空母艦載機(日本へ寄港していたイギリス海軍艦隊所属機)並びにアメリカ空軍輸送機も傍受していた。


 《ーー韓国語での呼びかけーー》


 呼びかけに応答はなく、次に英語での呼びかけを行う


 《こちらは日本国海上自衛隊哨戒機、韓国海軍艦艇へ、当機に対する射撃管制レーダー照射の意図を問う。繰り返す、こちらは日本国海上自衛隊哨戒機、韓国海軍艦艇へ、当機に対する射撃管制レーダー照射の意図を問う》


 と英語で繰り返すが、返答はない。

 

 そして事態は急変する。


 《韓国海軍艦艇よりミサイル発射‼︎回避行動‼︎》


 《フレア!チャフ‼︎回避出来ない!司令部!当機は韓国海軍艦艇よりミサイル攻撃を受けている‼︎現在地ーー!チャフ効果なし!被弾する!メーデー‼︎ぐおぁ!?》


 司令部の管制官は、突然の事態に戸惑いを隠せない。


 ただ確かなことは、メーデーを発したあと、衝撃音とパイロットの断末魔と共に哨戒機との通信が切れたという事である。


 管制官はすぐには事態を理解できずに暫くの間哨戒機を呼び出し続けたが、それに応えるものは既に居なかった。


 ーー


 即日、時の政権は安全保障会議を開き、内閣危機管理センターを設置、情報収集並びに韓国側への厳重抗議と当該艦艇の責任者である艦長の即事逮捕、韓国側からの謝罪、賠償を要求することを閣議決定した。


 また、臨時国会が招集され、韓国に対する批難決議が日本維新連合、民自党、立憲党、公民党の賛成多数により可決された。


 反対は民社党、共産革命党、国民党の三党が反対の立場だったが、所属議員の中からも賛成に投じた議員が続出し、共産以外は纏まりがなかった。


 総理大臣の会見


 《まず、概要について、簡単にまとめますと、我が国のEEZ…排他的経済水域に不審船2隻と韓国海軍ミサイル駆逐艦がいるのを海自哨戒機が発見したことから始まりました。

 通常の監視飛行を行なっていると突然ミサイルがロックオンされ、海自哨戒機は韓国駆逐艦へ意図を問うも、返答は、ミサイルでの哨戒機撃墜と、その搭乗員の殺害でした。

 今回の事案に関しましては、全ての責任は韓国側にあり、海上自衛隊にはなんら落ち度は無かったと確信しております。

 亡くなった10名の搭乗員には哀悼の意を表し、現在重体である1名も含めて、最後まで職務に邁進した彼らに対し、勲章の授与を検討している次第でございます。

 この度の事について、政府としては、甚だ遺憾であり、韓国側へは厳重抗議を行い、責任者の即時逮捕、韓国政府よりの謝罪並びに賠償を要求する方針を閣議で決定し、国会においても、最も強い言葉で韓国に対し抗議する決議が採択されました。

 韓国側がこれらの要求にもしも真面に返答をしてこない、又は拒否した場合、政府としてはより踏み込んだ措置を取るしかない(・・・・)と考えており、たとえ自衛隊所属の隊員だったとしても国民であります。つまり、我が国のEEZに侵入し、あまつさえ無法にも我が国の国民に危害を加え、殺害した事の重大さをしっかりと韓国側へ理解させると確約いたします》


 そこまで総理が話し終わると、今度は質問の時間となる。


 《東京都新聞の花畑 花子と申します。総理は、自衛隊に非はなかったとお考えの様ですが、自衛隊機が韓国艦船を挑発したのではないのですか?》


 《挑発した事実はありません、また、たとえ自衛隊機がそのような行動をとったとしても、撃墜し、10名からの人名を奪う理由には成りませんし、海面に浮いた隊員に機銃を撃って良い理由にもなりません。私の受けた報告では、死亡した隊員のうち数名は銃撃を受けたのが致命傷とのことでした》


 《挑発していないと何故言い切れるのですか?挑発していないという証拠はありますか?》


 《回収された全てのデータは防衛機密のため公表出来ませんが、当時の通信内容、並びにGPS、周辺を飛行していた航空機パイロットからの証言…他にも証拠は腐るほどあります。私も貴方に聞きたい、例えば、貴方は殺人事件で、被害者が殺される方が悪い…とそういう考えを持っているんですか?》


 《持ってません、それより質問に《もう答えました、次の方》まだ終わってませ《質問は2つまでと決められております。次の方》


 《総理、ちゃんと事実を《進行妨害と認定します。退室しなさい、警備員、退室させて下さい》


 司会の無慈悲な宣言により、花畑は警備員により退場させられた。


 そこからも2名程退室者が出たが、数十を超える質問に総理は全て答えた。


 因みに、外国人記者と二つの新聞社、一つのテレビ局だけであった…亡くなった自衛官への哀悼の意を表したマスコミはそれだけだった…。


 


 

 

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― 新着の感想 ―
[一言] 良作キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!
[一言] これからの展開が楽しみです!
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