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78.先へ続く

「それにしてもちょうど良いわ。王とこれからお茶なのよ。二人ともいらっしゃい」

「シム、急には流石に」

「私がいいと決めたのよ。大丈夫」


勝手に進めるシムにグレゴリオが思わず嗜めるが、きっぱりと撥ねつけられる。

神子であるシムに強く言えるのはきっとグレゴリオくらいだろう。


「俺は知らんからな」

「責任は私持ちよ。安心しなさい」


いつも振り回されているらしいグレゴリオは引くのも早い。

さ、行きましょうと言うが早く指を鳴らすとジャンもリアナも綺麗な服を身に纏っていた。


「便利ですね、師匠」

「今度教えるわね」


綺麗な服に身を包んでいてもリアナの首にぐりると一周残る傷痕は変わらない。

シムはもう一度指を鳴らすと傷を隠すようにレースが首に巻かれた。


「完璧。可愛いわよ」

「ありがとうございます」


ジャンとリアナが居ない間も王と茶を飲む機会が何度かあったのだろう。シムもグレゴリオもあっさり通される。

ジャンとリアナは騎士に止められかけたがシムが「うちの子たちだから通してちょうだい」と告げると頭を下げられた。

シムの正体は極秘だが、薄々察しているのだろう。ジャンの事を知っている騎士だったらしく、驚きに目を見張っていた。


ジャンは曖昧に笑って誤魔化しておいた。


通された先は花が咲き誇る庭だった。

花たちがよく見える場所にあるガゼボにはテーブルがありお菓子がセッティングされている。

待機していた侍女たちに二人追加されることを告げると慌ただしく動き始めた。


「ごめんなさい、お茶だけでいいですから……。お菓子は師匠の貰います」

「リアナ、俺のもやろう」


緊張感のまるでないやり取りをしている間にルババグース国王が宰相と共にやってきてテーブルについた。

すると侍女達は姿を消し、リアナ達だけが残る。


シムが指を鳴らし周りになにも情報が漏れないようにして、お茶に手を伸ばす。


「お初にお目にかかります、再生の神子リアナです。こっちは眷属のルババグースの騎士ジャンです」

「国王陛下にご挨拶申し上げます。ジャン・マギルアと……」

「そんな丁寧になさらなくとも。大丈夫です。ルババグースに神子様が身を置いてくださるだけでも光栄だと言うのに、畏れ多い事です」


サーベリッジ宰相は何も言わず、立ち上がると胸に手を当て深く頭を下げた。

気楽に行きましょ、とシムの一言でお茶会が再開されるのだった。

期間空きすぎて自分でも設定あやふやで読み返しながら書いてます…。

書けば書くほど終わりに近づいている様な離れてる様な。もうしばらくお付き合いくださると幸いです。

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