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72.引導を渡すべく

残酷な表現あります。


メリーとライルを残した部屋に魔法をかけ、誰も入れないようにしてから先を急ぐ。


ちらちらと注がれる視線と、近寄って来ようとする輩には冷たい視線をお返しし、リアナは背筋を伸ばす。

素足のまま回廊を歩いていると、ぺたぺたと少し湿り気のある音が響く。少しだけ、気が抜けるなとリアナは思ったが今更どうしようもない。


それに、この服装は神子としての、神としての正装でもある。

道を間違えた愚かな先導者だった者に引導を渡してやるのは、人間性ではなく神の役目だ。


ジャンに支えられ、辿り着いたのは荘厳な意匠が施された扉。

その奥には玉座があり、恐らくではあるが、この国の第一皇子、アレキサンダーが側に大聖女キャロラインを置いて待っているはずだ。


扉の真ん中に立ち、ジャンが扉を押し広げる。リアナは顎を引いて、誰にも見えないくらい僅かに息を吸い込んだ。

お腹の下に力を入れて、前を見据える。赤い絨毯が長く伸び、その先に鎮座する玉座には、やはりアレキサンダーが脚を組んで待ち構えていた。

こちらを鋭い眼光で睨みつけるキャロラインはその横に立っている。


ジャンに視線で後ろに下がっている様にと指示をし、リアナは彼を庇う様に前へと進む。

毛の短い絨毯が素足の間抜けな足音を吸い込んでくれる。


「面の皮が厚いもんだ。裏切り者の神子のくせして」

「何を言っているのか理解できないわね。処刑したのは其方でしょう」


吐き捨てるアレキサンダーに対し、一歩も引かないリアナ。

二人の距離は徐々に狭まっていく。

掴みかかる勢いのキャロラインを制し、アレキサンダーは立ち上がると、腰に佩いていた剣を抜いて、リアナの前に立つ。


「今までありがとう、騎士さん。巻き込んでしまって申し訳ないわね」

「な、なにを」

「彼は無関係なの。手出ししないでちょうだい」


突然他人宣言されたジャンは分かりやすく狼狽える。

少し冷静になって周りを見ると、武装した騎士達が自分達を狙っていることに気が付いた。リアナを守る為にと付いてきた筈が、結局守られている。

己の力のなさに虚しさを覚え、下唇を噛み締めるしかなかった。


「神子として覚醒なんてするから、俺達は反乱にあっているんだ。さっさと死ね。もう一度、死ね」

「自業自得だわ。また首でも落とすつもり?短絡的で愚かね」


首に押し当てられた剣が僅かに食い込み、血が垂れ、白い衣に紅が滲む。

表情を変えないリアナを見つめ、突然笑い出したアレキサンダーは、ただ冷たい声音で叫んだ。


「やれ!」


リアナには世界がゆっくりに感じた。

首に押し当てられた剣が引かれ、自分の首が飛んで、また頭を無くした体が見え、そして、後ろに立っていたジャンの首もまた、宙を舞っていた。


「嘘……」


大きく見開かれたリアナの瞳に、ジャンの驚きに染まったまま固まった顔が見える。


「ごめんなさい」


無意識に、頭を無くした身体でジャンの身体を抱き抱える。

首を断たれても尚動き続ける人ならざる姿に、動揺や恐怖の悲鳴が響いていた。

書く書く詐欺ばっかりですみません。

書ける時に書いていきます。

この小説書く時に絶対書きたいと思っていたシーンまでようやく辿り着けました…!次、書きたかったシーンに入れます。連載するたびいつもながら迷走しますが今回も大分迷走しました。物語も佳境に入ります。

あと少しお付き合いくださいませ。

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