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1 異常

「おはよう。」

「ん、」

朝のリビングではもう家族が集まっていて、返事は親父しか返してくれなかった。


「和也、今日は暇なのか?釣りにでも行かないか?」

「行きたくない。」

親父は朝起きの俺に釣りに行こうと誘ってくる、週に2回は誘ってくる、止めてほしい。

「今日は道場か?」

「違うけど、」

「じゃあ行こう!」

「・・・分かった、行こう。」

四十歳後半近くになってもアグレッシブな父に比べその隣で朝食を食べている母は静かだ。俺の隣で朝食を食べている妹も朝起き始めたばかりだからか静かだった。


「朝食を食べたら直ぐに行こう。」

「早いな。」

父は即決即断が信条だ、どんなこともすぐに取り組む。

「あなた、和也を振り回さないで、一人で行ってきたらいいじゃない。」

「じゃあ、母さんが一緒に来てくれるのかい?」

「行きません。」

アウトドア派な父とインドア派の母、二人の出会いは意外にも富士山だったらしい。

「じゃあ、美優~パパと釣りに行かないか?」

「今日は友達と遊ぶから無理。」

「やっぱり釣りは男同士じゃないとな!」

誘いを断られ親父は俺の方に目を向ける。

うるさい父、信条牧人。物静かな母、信条優奈。妹の美優。

現在大学一年の俺、信条和也。

この家の朝は毎日親父の下らない話や釣りの話、釣りの誘いから始まる。




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