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努力の実る世界  作者: 選択機
第2章 ティンバー・ウルフローナ王国
59/406

神の憂鬱

この話の内容は、後で少し変更するかもしれません

サラッと流して読んでいただければ、幸いです


ブックマーク、評価をしていただいてる方に感謝を込めて


7/15 改稿あり、加筆あり

「むむむ、ここの欠片かな? おお! ぴったり」

レティアは、一人でぶつぶつ言いながら作業している。


テーブルの上にトレイがあり、宝玉の欠片が中に入っている。その隣にはトレイに入った欠片をくっ付けた物があった。

 テーブルの前に座り、宝玉の欠片をピンセットで取りはめていく。


「レティア様、何をなさっているのですか?」

 レイは、首をかしげながら聞く。


「え? 今は、宝玉を直しているの・・・瞬間接着剤でくっ付くかなって・・・よし、ぴったり」

 レティアは、慎重に作業を進めながら言う。


 ピンセットではめてみた欠片が、間違っていないと解ると接着剤でつける。


「そうですか。メールが届いておりますが、いかがいたしますか?」


「え? メール? 何処から?」


「ハーフエレメンタル集合体管理本部からです」


「え? 待って! 待って! バレたの? 宝玉壊したのばれたの?」

 レティアは、欠片とピンセットをトレイに置き、すっと立ち上がりレイに近づきながら言う。


「いえ、悪意が活性化したため、事情を聞きたいという内容です」


「まだバレてないんだよね? 報告はしてないんだよね?」


「はい、報告していません。ですが直ぐに露見してしまうかと・・・」


「大丈夫! 絶対ばれない! 大丈夫よ!」

 レティアは手に力を込め、上のほうを向いて自分に言い聞かせるように言う。


◇◆


「今日が審問会の日ですが、私も同行いたしますか?」

 レイが心配そうに言う。


「いえ、私だけで大丈夫よ。行って来るわ」

 レティアはそう言うと、小型船で月の裏手にある本部へと向かった。


 何も無ければサラッと終わるはずだった・・・だが報告会で、執拗な質問攻めに遭い、ポロっと口を滑らせてしまう。

 こんなはずじゃなかったのに・・・


 そんなこんなで、反省文5000枚+αをする羽目に。


「あー、何を書けばいいの? もう嫌だ」


「ペナルティでもある、転移召喚はどうしますか?」


「召喚をしそうな国ってある? 出来れば弱いところが良いかな」


「帝国の南の国で救国の儀が行われていますよ。そこになさいますか?」


「うん、宝玉割れちゃったけど何人位召喚できそう?」


「最大で2人ですね。後は転生者が現れるかもしれない数値です」


「そっか~100人以上呼べるはずだったのにね~・・・まぁ、仕方ないか・・・レイちゃん、お願いね」


「畏まりました。一度この施設を経由していただきます。ご準備をお願いします」


「は~い、準備しちゃいま~す」


◇◆


「召喚の儀も終わったし、転生者も来てくれたんでしょ? やったね」

 レティアは、テーブルの上においてあるお菓子を食べながら言う。


「楽観視をなさらないで下さい。今回の転移者は成人したて(15歳で成人)です。精神が未熟かもしれません」


「大丈夫、大丈夫、そのうち大人になるでしょ~。聖剣も渡したんだから何とかなるって~」


「そう仰られるなら、異論はありません」


「あとさ、結構前に時空震が発生したって聞いた気がしたんだけど、大丈夫だったの?」


「調査しましたが、異世界から乗り物が転移して来ました。運転手、乗客の死亡は確認していますので、いつも通りの処置をしましたが、詳しく調べますか?」


「さっすがレイちゃん、頼りになる~。詳しく調べなくても大丈夫でしょ~、今回のウェーブは大変だったみたいだから、眷属の子達に街に行商に行くように指示しておいてね」


「はい、ウェーブ直後に指示済みです。買い物も多くするように指示も出してあります」


「おお~何から何まで流石だね! レイちゃん、本当に気が利くね~」


「レティア様のお役に立てることこそ、至上の喜び」


「もう、硬いなぁ・・・いいや、面白そうな物があったら教えてね~」


「畏まりました・・・あの・・・レティア様、何処へおいでですか?」


「読みかけの漫画を読もうかと・・・」


「報告書はもう良いのですか?」


「あぁぁぁぁ! 忘れてた~!」


(転移者召喚はもう少し先のお話)

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