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努力の実る世界  作者: 選択機
第2章 ティンバー・ウルフローナ王国
58/406

第41話 ポーション発見

ブックマーク・評価 本当にありがとうございます


7/14 改稿あり 加筆あり

 朝早く起きて、ショウマ君と2人のときに話し掛ける。


「ショウマ君、今日は朝錬を軽くして手伝って欲しいことがあるんだけど、良い?」


「家か? 事情は聞いたから大丈夫だ」

 ショウマ君は、柔軟をしながら言う。


「ありがとう。じゃあ、お願いします」

 朝錬をかなり軽くして、ショウマ君、ケイタ君、タクミ君、俺で土を固めて作った家に行き、強化と、出来る限り凸凹を少なくしていく。一通り終わったところで朝食に帰る。


 朝食を終え、Lvを上げに行き(Lv14.Lv13)、ミミリさんを呼びに行く。

 朝早いが、ミミリさんなら朝早いのは平気だろう・・・朝一で行ってもいつも起きてたし。

 ユカさんは、ショウマ君と一緒に王城に向かっていく。その後で治療院にも顔を出すといっていた。

 タダシさんとヨシさんは農民の方に会いに行くと言っていたので、教育とかの指示をお願いしておいた。

 ケイタ君、タクミ君には屋台の骨組みを依頼して、アカネさんには保温の魔道具をお願いして。

 アヤコさんには農民の方のための作業着をお願いした。作業着なので余り良い生地ではなく強い生地にして貰っている・・・着ていた服が、余りにもぼろぼろの服なので、支給しようと思っている。

 アヤコさんは、子供服も作るつもりなのかもしれないが・・・まぁまだお金があるし・・・お金! 預けっぱなしじゃん! リョウタロウさんに、分けて貰っていいですか? って言ったらOKを貰えた・・・よし! 任せよう。

 食事会の影響か、皆フレンドリーに話しかけてくれて、1人でも出歩けるようになってきているが、女性だけは2人以上で行動して貰っている。


 とりあえず、ミミリさんに屋根がない家を見て貰って、屋根の素材を売ってもらおう。

 あぁ・・・色々やること溜まってるなぁ・・・まぁ1つずつやっていこう。


「ミミリさん、家が大体出来たと思うので、見て貰っていいですか? 出来れば家についてアドバイスも下さい」


「はい、実物見た方がいいですもんね~、一緒に行きますよ~。アドバイスも見てみてからでいいですよね?」


「はい、お願いします・・・あれ? あの緑の羽根って・・・」


「はい! セントバードの羽なのですよ! あれで矢を作ると良い矢が出来るんですよ!

 最近は手に入らなかったんですけど、大量に出回ったのです! 矢を作るならカナタさんも買っておいて損は無いと思います!」


「そうなんですか~、フランソワーズ様から肉を貰った時に羽も貰っておけばよかったですね~」


「そういえばそうですね! 貰っておけば大金持ちですね!」


「そうですね~、そこまで頭が回りませんでしたよ~」


 そんな他愛も無い話をしながら進んでいると、屋敷の前でタダシさんが、農民の方たちに話をしているところだった。


「来たか、一緒に行ってもいいか? カナタ」

 タダシさんが顎を触りながら言う。


「ええ、折角なので皆を連れて行きましょうか」


「ああ、行くとするか」


 移動し、家に着く。


「あの・・・カナタさん? 何で8軒とトイレが2軒が、もう建ってるんですか? 最近作り始めたばかりじゃなかったんですか? と言うか石の家って初めて見たんですが・・・」

 ミミリさんが、驚きながら言う。


「そうですね~、1軒出来上がったのかと思ったんですけど、一気に全部出来上がったなんて凄いですね~」


「知り合いの方が建てたんですか? これって土魔法ですよね? こんな魔法があったんですか? 他国の王宮魔術師が何人も必要なんじゃないですか?」


「安く請け負って貰ったんですよ。その代わり穿鑿は一切しないという約束で・・・なので顔も見たこと無いですし、名前も知りません」


「へぇ~・・・ここまで頑丈なら、きっちり屋根も付けれますし、アドバイスするところなんてないですよ」


「そうですか~。ですが、扉や窓にも板を付けられますか?」


「もちろんですよ。窓や扉には木枠が付けられますし、特に問題はないですよ」


「では、ミミリさんに依頼を出してもいいですか?」


「はい、任せるのです!・・・ただ、お金は?」


「仮なのである程度で大丈夫ですから・・・出来る限り安くして欲しいです・・・」


「解ったのです。そこまで良い木を使わないのですよ!」

 そう言うと、紐を取り出して窓に当てその長さで切断し、4つの紐を束ねていく・・・長さを測っているようだった。


「おい、カナタ、割り当てとかはどうするんだ? 適当に選んで貰っていいのか?」

 タダシさんが言う。


「適当でいいですよ、仮の住まいですし」


「そうだな、内装は全部同じだしな」


「お願いしちゃってもいいですか? 他にも行くところがあって・・・」


「あぁ、大丈夫だ。用事があるなら行って来い」


 屋敷に戻ると、昼食用の皿にはパンとハンバーグとビシソワーズがあった。

 まぁ、ジャガイモのポタージュとビシソワーズの差は俺には解りませんけど・・・

 半分位食べたところで、ユカさん、ショウマ君も合流し一緒に食事を取り、俺とユカさんはファウストさんの所へ向かった。


「ようこそ! お二人を歓迎しますぞ!」

 ファウストさんはクルクル回り、ピタッと止まると手を広げて言う。


 良く解らない動きはデフォルトのようだな・・・見てるだけで疲れる・・・ 


「よろしくお願いします。早速ですがお昼食べましたか?」


「もちろん、食べていないですよ! きっちり3食食べるのは貴族の方のみです。庶民の我々はそんな事は出来ないですよ!」


「そうなんですか~教えていただくので持ってきたんですけど・・・要らないみたいですね」


「要らないわけではないです! もちろん欲しいです! ただ、お金がないのです! 研究とはお金が常にかかる物なのです!」


「これなんですけど、ジャガイモモドキから毒を抜いたフライドポテトと、フランソワーズ様が大好きなカツサンドです」


「なんですと! ジャガイモモドキの毒抜きが成功したのですか? 食糧事情が一気に改善する・・・素晴らしい! すぅぅばぁぁらぁぁすぃぃぃ!! 頂いてもよろしいのですか?」


「ええ、食べてみてください」


 ユカさんは、まだクネクネ動く姿に嫌悪感を持っているのか、終始黙ったままだ。

 ファウストさんは、フライドポテトを一口食べると「うまい」とだけ言い、変な動きを全くすることなく一気に食べてしまった。


「こ・・・この料理は何処で? いくらですか? 何方どなたの作ですか?」

 いつも通りのへんてこな動きをしながら、詰め寄ってくる・・・正直気持ち悪い。


「私どもの仲間が作った物ですよ。買いたいって要望が多かったので、屋台で販売を計画中です」


「なんと! こんな美味しい物! 妻や子に! 食べさせたい! 買える様になったら直ぐお知らせください」


「ええ、もちろんですよ。でも、薬の知識を教えて下さいね」


「もちろんです! こんなに美味しい物を食べさせていただいたのですから! 全て教えて差し上げましょう!」


「ありがとうございます。明日来るときは、奥さんとお子さんの分も持ってきますよ」


「素晴らしい! ありがとうございまっす! では、早速ですが、ポーションの作り方から」


 やっぱりあった! ポーション! これぞ異世界!


「はい! お願いします」


「今から教えるポーションは標準的なもので、薬の効果がある使用期限は約一ヶ月。使用期限が過ぎると効果はなくなってしまうから注意だ。使用法は飲む、かけるの二通りになっている」

 教えてくれてる時のファウストさんは、一切無駄な動きをせずに集中している。


「作成方法はそこまで難しい物ではない。薬草を煮出して冷ませば完成だ」


「薬草さえあれば簡単に出来上がるってことですか?」


「端的に言えばそうなんだが、薬草の魔力量や水の魔力量によって比率が変わるし、薬草の大きさでも水の量が変わってくる。基本だが1番重要な物だ」


「なるほど、その素材によって変わるんですね・・・経験が物を言うってやつですか」


「そうだね。簡単だと思いクエストのポーション作成を受注し失敗、なんていうのは新人に多く見られる」


「では、一から教えて下さい、お願いします」


 その日は夜遅くなるまで、3人でポーションを作っていた。

 出来損ないのポーションでもそれなりの値が付くらしく、材料費は要らないとのことだったので、一段落させて片付けをして帰ることに・・・

 明日も採取をするので、午後から来てくれとのことだった。


 ポーションの入れ物が、ガラスではなく瓢箪ひょうたんに近いもので驚いたけど、中の物が劣化しにくい素材だって言ってたし、あとで買いに行こう。

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