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努力の実る世界  作者: 選択機
第2章 ティンバー・ウルフローナ王国
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炎蛇

最近ようやくユニークの意味を知りました

1日に約200人ほどの方が読んでくださってると思うと

恥ずかしいのと嬉しいのが半々な、今日この頃です


ブックマーク・評価 本当にありがとうございます

 俺は、商家の三男だった・・・家を継ぐ事も金を渡されることも無い。

 だが、俺には魔法の才能があった。小さい頃に火の魔法使いが家にいた。

 そいつから魔法を習うと、直ぐに魔法をものにし親父達を驚かせたっけ。

 そいつは魔道士の学校に入る事を勧めたが、入学金が高く入ることなど出来なかった。

 自己流で鍛錬をして、街に魔法使いが来た時に家に呼び、教えて貰ったりした。

 15歳になって成人した頃には火炎の子なんて呼ばれていたりして、PTへの誘いがひっきりなしだった。


 同LvのPTに入って、ゴブリンを多く倒す快進撃。

 順風満帆だった・・・あの時までは・・・


 ゴブリンリーダーが率いるゴブリン共に出会ってしまった・・・

 仲間の2人は死に、1人は攫われ、PTは壊滅状態に陥る。

 その時俺は必死に逃げていた・・・魔法使いだった俺は、体力が無く後の2人のお荷物でしかない・・・

 死にたくない・・・そう思っていた。

 だが、2人は、あろう事か俺を突き飛ばした・・・「すまん」と言いながら・・・

 坂を転がり止まった時、幸運なことに人1人がギリギリで入れる穴蔵を見つけた。

 息を殺して、ゴブリン共がいなくなるのを待った・・・助からない、怖い・・・そう思いながら息を殺していた。


 結局ゴブリンは来なかった。助かったのだ・・・そうすると怒りが溢れてくる・・・あいつら殺そうとしやがって! ぶっ殺してやる!


 街に帰り、あいつらを探したが見つけられなかった・・・ざまぁみろ! そう思った。

 もう人に利用されるのはごめんだ・・・俺が利用する側なんだ!


◇◆


 金を稼ぐため、ダンジョンに潜るようになった。

 そこで、野良PTで狩りに行く時に、ある女と出会った。

 その女の魔法自体はそこまで強くないが、俺の魔法にあわせることができ、敵を一気に殲滅できるようになった。

 話してみると、意気投合して直ぐにPTを組む事になった。

 一度やってみたが、体の相性が悪くそこからしなくなったのは、余談だな。


 かなり稼いで、荷物持ちが欲しくなってきたので、奴隷を買った・・・高かったが力の強い獣人にした・・・もちろん女だ。


◇◆


 ウェーブも終わり、モンスターの氾濫も無かった。

 まだ新人の俺らは、金が厳しくなってきた。


「ねぇクルト、獣人の国で芋虫退治の募集があるんだけど、行かない?」


 急に話し掛けられ、少し驚いた。

「ヴィスト、いきなりなんだ? 結構人気のクエストだろ?」

 俺は腕を組みしかめっ面で答える。


「いやね、ウェーブ後だから、クエストが人気ないみたいなんだよ。チャンスじゃないかい?」

 ヴィストは、顔を近づけて、小声で言ってくる


「あぁ・・・ラネアクロウラーか・・・まぁ、火に弱いから俺らなら倒せないことも無いか」

 俺は、考えてにやりと笑う。


「でしょ? 一攫千金よ!」

 ヴィストは、拳を作り言う。


「じゃあ、クソ田舎にでも行くか」

 そう言って立ち上がった。


◇◆


「やばいよ! オークが3匹なんて・・・どうするんだい!?」

 ヴィストが叫んで聞いてくる。


「しかたない! 奴隷を与えて逃げるぞ、いいか?」


 奴隷を蹴り、オークの注意を引いた瞬間に逃げる・・・そうしようと思ったとき、助けが入った・・・


「ストーンアロー」


 どこからか声がして、石のツララのようなものが飛んでくる。

 オークの頭に当たり、深く突き刺さり・・・1匹のオークが倒れる。


「な! 一撃・・・だと・・・」


 間髪いれずに、後の2匹も倒された・・・無詠唱? いや、詠唱省略か? 見たことも無い魔法で高威力・・・


 こいつをぜひ仲間に! そうすれば!


「なぁ、ヴィスト? 仲間に引き込めれば一攫千金どころじゃないと思わないか?」

 俺は、にやりと笑いながら言う。


「ええ、女でよかったと思っているところよ」

 ヴィストもにやりと笑いながら言う。


 この男を、仲間にする! 所詮は俺と同じ男だ・・・手はいくらでもある。

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