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努力の実る世界  作者: 選択機
第2章 ティンバー・ウルフローナ王国
47/406

日常会話(3)

ブックマーク・評価 本当にありがとうございます


6/25 改稿あり 加筆あり

 ダイニングに向かって歩いていると、魔女の衣装の人が前を歩いていた。

 間違いなくミズキさんだろう・・・


「あの、ミズキさん・・・コスプレ?」

 後ろから声をかける。


「いえ、本物の魔法使いですから」

 ミズキさんは、振り返り、ポーズを決めて言う。


「いや、それって映画のだよね?」

 学園ものの魔法使いの、とんがり帽子まで作ったのか・・・


「はい、やはり魔法使いと言えばローブ! 杖! とんがり帽子です!」


「いや、わかるけど・・・どうしたの?」


「コノミちゃんとアヤコさんに生地を渡して、頼んで作って貰いました。いいでしょう」

 ミズキさんはその場でくるりと回り、ポーズを決めて微笑む。


 うわぁ、すっごい良い笑顔・・・自分のお金だから何に使ってもいいけどさ・・・


「うん、いいね! すっごい似合ってるよ」


「そうですよね! ただ帽子のつばの部分が大きいので、扉のところに当たっちゃうんですよね・・・」


「まぁ、そうだろうね」


「帽子は改良の余地ありですね、針金がないので細い木の棒で作っていますし」


「でもさ、モンスターの攻撃が来たら危ないから、部屋着にしてね」


「何でですか! こんなに可愛いんですよ!」


 出来れば可愛さよりも安全を優先してください・・・


「モンスターの攻撃で汚れたり、破れたりしたら嫌でしょ?」


「うぅ・・・そうですね・・・解りました・・・そうします」


「うん、そうしてね、鎧位強い布が見つかればローブになってても問題ないから、探してみてもいいかもね」


「はい! そうですね!」


◇◆◇


 ダイニングに行ったときに、アカネさんの爪に目が行き、不意に話しかける。

「アカネさん、そういえばさ、ネイル取っちゃったんだね」


「ん~? そうそう~、リペアできなかったし~邪魔だったからさ~切っちゃった」


「スカルプだったの?」


「え?・・・何? きもい・・・」

 アカネさんは、顔を引きつらせドン引きしている。


「え? 待って待って、すっごい引いてるね・・・何で?」


「いやいや、スカルプなんて~、女の子でも知ってる人少ないし~、ネイル詳しい人しか知らないし~・・・ま、まさか・・・おねぇなの~?」


「おねぇじゃないから! 知り合いに詳しい人がいたから知ってるだけで!」


「はいはい、そういうことにしといてあげる~、で~いつ気がついたの~? カナタさ・・・カナちゃん」


「違うっつーに!」


「きゃはははは、ごめんごめん」


「話戻すけど、ネイルって、この世界じゃ出来なさそうなの?」


「ん~、出来ないか考えたんだけどね~、難しいかな~」


「色がないとか? 色があっても身体に悪いとか?」


「うんとね~、錬金のところに染色する薬品はあったんだ~。でも固まるまで時間がかかりすぎちゃうから出来ないんだよねぇ~、12時間も放置できないでしょ~?」

 12時間か・・・そりゃ無理だな。


「そうなんだ~、でも人体に影響は無いの?」


「無いみたい。ユカチにも見て貰ったし心配はなさそう。まぁ、草の魔物の汁らしいんだけどね」

 ユカチって、ユカさんの事かな?


「そっか~、ネイルに魔力をこめてさ、1回使うと使えなくなる魔法の道具みたいなの出来れば便利だと思ったんだけどね」


「あぁ~なるほど~! そっか! チップを作ればいいんだ~!」


「チップ? 付け爪って事?」


「ちょっと試してみる~! ありがと~、カナちゃん」


◇◆◇


 ダイニングで、武器のデザインを考えているタクミ君に話しかける。

「タクミ君、ちょっといい?」


「な・・・なんですか?」

 タクミ君はビックリしたのか、声を少し上ずらせながら言う。


「ビックリした? ごめんごめん、鍛冶場にさ、すずってある?」


「はい、ありますけど・・・武器には使用できませんよ?」


「うん、解ってる・・・食器を作ることは可能?」


「出来ると思いますが、錫って大丈夫なんですか? 銀食器の方が有名ではないですか?」


「錫は日本だと余り見ないけどさ、腐食に強くて身体に入っても吸収されないから、食器に最適なんだよ。銀は高いからね」


「なるほど・・・錫は、青銅を作るのに使われている位なので、大量に余っていたと思いますよ。ちょっと相談してみます」


「うん、出来るだけ安くして貰ってね!」


「はい、解りました」

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