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努力の実る世界  作者: 選択機
第2章 ティンバー・ウルフローナ王国
35/406

第26話 魔法での戦闘

ブックマーク・評価 本当にありがとうございます


6/17 改稿あり 加筆あり

 翌日、朝早く起きLvを上げるために協会に行き、Lvは、俺が3、皆は2となった。

 Lvは10位までは、何もしなくても上がったりする物らしい。

 今日こそ外に行くため武器防具屋に向かった。事前に朝早く取りに行くと言っておいたので、開いていた。

 装備をして、急いで門に向かう。


 第1門の脇で、炊き出しが行われていた。

 俺達がお屋敷を使ってしまったからだろう・・・すんません。


 今回は、クエストを受けずにモンスターが出たら倒す、採取は基本的に食べられる物を中心にして、全員で移動をする。

 ギルドの受付嬢から、採取に向いている場所も教えて貰っているし大丈夫だろう。

 かなり急いで移動をしていたので、午前中に森の中へ・・・

 午前中といっても時間は確認していないんだけど・・・


 食べられる野草が多い場所を探しながら進んでいると、


「敵が近くにいます。何かは解らないんですが、数は20もいます」

 リョウタロウさんが囁く。


「了解、行ってみましょう」


「危ないんじゃないですか? Lvがもっと上がってからでも・・・」

 タクミ君が、こちらに話しかけてくる。


「たぶん、ゴブリンなんじゃないかな? そうだったら魔法の練習にもなるし、いいんじゃないかな? 出来そう?」


「解りました・・・やってみます」

 タクミ君はうな垂れて、しぶしぶ了承してくれた。


「リョウタロウさん、索敵にモンスターの登録みたいのが出来ないか試してみてください。後で便利になると思います」


「解りました、やってみます」

 リョウタロウさんは、大きく頷く。


「一応、1人1匹は倒したいですね、頑張ってみましょう」


 近づく時に物音を立てないように、ゆっくりと・・・

 そこにいたのは、やはりゴブリンだった・・・1匹だけ鎧と鉄の剣を持った奴がいる。リーダーだろう。


 火は危ないので、土か風か水で攻撃となるが、今回は土で攻撃する。


「ストーンアロー用意。同時に発射します。外してもあまり気にしないこと、1発ずつ発射してください」

 石の矢というよりも、石のツララのような物を右手の先に生み出す。


「良い? いくよ? 3・2・1・発射」


 10匹ほど当たって倒れ、こちらを認識したのか咆哮を上げたあとこちらに向かって走ってくる。


「もう一度、発射!」


 1番でかいゴブリンに集中してしまったため、3匹ほど取りこぼしてしまった。


「「ウィンドカッター」」

 ミズキさんとコノミさんが機転を利かせて魔法を放つ。


 2人が放った魔法で3匹が上半身と下半身に分かれる。


「はい、お疲れ様。やはり、ゴブリンは相手にならないね」


 1人1匹ずつ解体してみたいが、やっぱり出来ない人もいるだろうと思い、マジックバッグに全部入れてもらう。


「また採取しながら、モンスターを探しましょう」


 オーク3匹も見つけたが、同じ方法で倒しマジックバッグに入れた。


「そろそろ魔法なしで戦ってみますか、危ないと思ったら即魔法を使ってください」


「索敵をします、少しまって下さい・・・オークを見つけました。数3」


「俺、ショウマ君、ケイタ君、3人で一度接近戦やってみよう」


 オークは、四つん這いになり、鼻を使って何か食べる物を探しているようだった・・・そこに、わざと目の前に出て、1匹ずつ相手をする。


「俺左、ショウマ君真ん中、ケイタ君右、危なくなったら即魔法を」

 武器を持ち上げ、咆哮しながら走ってくる。

 オークの武器を持っている手は全員右手なんだなぁ。右利きしかいないのか?・・・なんてくだらない事を考えてた。

 一度攻撃を受けてみようと思ったため、オークが近くに来るのを待った。


 オークはいろんな物語で出てくる魔物で、怪力と言われている。

 この先、魔法だけだと行き詰る事があると思ったので、訓練のために武器を盾と剣に持ち替えて戦う。


 二人はサクッと倒し、観戦モードに入っている。

 オークは上から剣を振り下ろす。それを盾で受けてみる。

 あれ? こんなもんなの? 軽いな・・・盾で受けた剣を押し返し胴体を切る。

 なんて事なく、戦闘は終了する。


「一段落だな、飯の支度と血抜きをやってしまいたいがいいか?」

 タダシさんが、近づいてきて言う。


「もちろんです。血抜きは一体ずつですか?」


「ロープが3本あるから3体ずつでいいんじゃないか? 結局全部やる必要あるしな」


「了解です。ではオークを先にやっちゃいましょう。ヨシさんたち女性陣は、食事の用意をお願いしてもいいですか?」


「解ったわ、まかせて」

 ヨシさんは、快く引き受けてくれる。


 リョウタロウさんがマジックバッグからロープを出し、女性陣には鉄板に足が付いた物と鍋にスープが入ったものを渡す。

 ロープも鉄板もお鍋もお屋敷にあったものを勝手に借りてきたけど、特に問題ないだろう。


 水魔法と消毒・浄化魔法を複合した水で手を洗い、火魔法と風魔法の複合で手を乾燥させる。

 やっぱり魔法は便利だなぁ。

 血抜きは、木にロープを掛けて、そのロープをオークの足に掛けて持ち上げ、土魔法で地面に穴を掘り血をためて焼く。

 一応魔法の練習にもなるので、魔法でサポートしながら行う。

 索敵で周りの敵が来ないかを警戒し、血抜きをしているオークからちょっと離れた場所で食事にした。

 血の臭いがする場所で食事は嫌だしね。


 たまねぎとニンジン、野菜は地球の物と大きさや栄養が少し違うらしいが、1個1個は大きいし、日本よりも断然安い・・・

 メニューはたまねぎとにんじんとオークの肉(貰ったもの)を焼いて、全粒粉のパンに挟んだ物・・・野菜炒めパン? とコーンスープだ。

 マジックバッグ化は時間停止能力はないらしい。

 たぶん、ギフトにマジックボックス化があると予想し、マジックボックス化に進化すれば、時間停止能力が付くのではないか・・・そう思い色々試している。


 食事に血抜き(オーク×6)が一段落し、マジックバッグにしまい終わった時、リョウタロウが叫んだ。


「敵が来ています。数・・・多すぎます・・・不明」

 リョウタロウさんが、こちらに言う。


「急いで街に向けて出発! 女性が前、男性後ろ、行こう!」

 血の臭いに、モンスターが集まってきてしまったのかもしれない・・・

 ちゃんと水場でやらなかったのが裏目に出たのか・・・


 自分達を発見したわけじゃないようで、先程までいた場所に集まっているようだった。


「一応、様子を見て来たいですね~何がいるのか解らないですし」


「僕が行ってきますよ、注意と身体能力上昇があるので1番適任でしょう」

 ケイタ君が、こちらを向いて言う。


「解った。でも、1人で行くの?」


「逃走するだけなら1人の方がいいです。敵が動いた場合は迷わず街に行ってください」


「解った、気を付けて無理しないようにね」


 採取をしながら少し待っていると、ケイタが帰ってくる。


「戻りました。早速ですが、敵は狼のように見えました。数はかなりいますが、脅威にはならないと思います」


「おかえり、ありがとうね・・・倒した方がよさげ?」


「攻撃力の弱いウィンドカッターで倒せることは確認できていますので、ちゃんと攻撃範囲を計算すれば特に脅威にはなりません。採取したりするのに邪魔になると思いますので、排除する事をオススメしますね」


「皆さん、倒しに行きたいと思うんですがどうでしょう?」


「おいおい、数は多いんだろ? 怪我したらどうするんだ? やりたいんだったらやりたい奴でやれ」

 イサオさんが、睨みながら言う。


「解りました。じゃあ、行きたい人だけで行きましょう」

 結局、イサオさん以外が行くことになったが、1人で残るよりも一緒に行くって・・・本当に結局だな。


 風下から出来る限り音を立てないようにゆっくりと・・・敵を目視できるぎりぎりに。

 ケイタに石を投げて貰う。相手を越えた所にある木に向けて、大きな音がなるように。それが攻撃開始の合図だ。

 全員ウィンドカッターを出来るだけ広範囲にするように、威力がなくなるので木に当てないよう気を付けて。

 そして、足元にある石で討ちもらしを攻撃できるようにしておく。

 ケイタがこちらを見たので、頷く。


 戦闘開始!

 石が当たったところに、狼が注意を向けた一瞬に魔法を展開させる。


「「「ウィンドカッター」」」

 みんなの声が綺麗にハモル。


 胴体や頭・足などを切られて、狼達はパニックになっている。


「よし! もう一度、同じ方向にいくよ!」


「「「ウィンドカッター」」」


 大半の狼が戦闘不能になり、生きている物もウィンドカッターや足下に置いてある石などで蹴散らす。


 数匹逃げてしまったが、上々の成果といえるだろう。

 そんな中イサオさんが、狼に近づいていってしまった。


「イサオさん! 駄目だ!」

 俺はとっさに叫んでしまった。

 イサオさんは、ビクッとなり、後ろに下がってくる。


「死んでなかった場合、怪我しますよ! 槍で生死の確認と止めをしてください」


「あ・・・ああ」


「街からそんなに離れていない場所に、狼の群れがいた事をギルドに報告に行きましょう」

 みんなで手分けして狼をアイテムバッグに入れて街に向かった。

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