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努力の実る世界  作者: 選択機
第2章 ティンバー・ウルフローナ王国
29/406

第22話 魔法作成

ブックマーク・評価 本当にありがとうございます


6/15 改稿あり 加筆あり

「すみません皆さん、お風呂のあと少しだけ時間いいですか?」

 お風呂に向かおうとするところを引き止める・・・お風呂の大きさから女性全員で入れるので一緒に入るらしい。


「後のほうがいいのかしら? 今の方が良いのだけど・・・」

 代表して、よしさんが答える。


「今でもいいですけど、何ででしょうか?」


「着替えがないから下着だけでも洗いたいのよ~流石にねぇ~」


「すみません、全く気がまわっていませんでした。じゃあ、すみませんが今いいですか? お風呂もまだ、お湯張っていませんし」


「ええ、いいわよ」

 皆頷き、肯定してくれる。

 なんか・・・喋り方変わってない? 若返りの影響か?


 座りながらのほうがいいので、ダイニングへ移動する。


「時間取らせてすみません。瑞稀みずきさん、ギフトの事喋っても良い?」


「え? はい・・・もちろん、かまいませんけど」


「そっか、良かった・・・ありがとう。フェアじゃないから俺のも言うね・・・俺のギフトは【学習】です」


「うける~! なにそれ~、使えないんじゃね~?」


「まさか! それって・・・チートスキルなんじゃないですか?」

 コノミさんは、本当に驚いた表情で言ってくる。


「チートって何~? なんかすごいの~?」


「簡単に言うとズルですよ、めちゃくちゃ強いスキル・・・いえ、ギフトってことです」


「え~? あんなのが、ズルなの~? でも~勉強できる物でしょ~? 要らなくな~い?」


「ごめん割り込むね、俺がハルバード使ってたの覚えてる?」


「覚えてますけど、何かあったんですか?」

 コノミさんは、考えて不思議そうな表情を浮かべる。


「うん、驚いたことに、オークって言う豚のモンスターを1回切っただけで、槍の技ってギフトが身についたんだ」


「え?」「うそ?」「一回だけで?」などと一様に驚いている。


「それを踏まえてね・・・たぶんだけど、全ギフトを覚えられるギフトっぽいんだよね、しかも覚える速度も異常」


「何それ~? 思いっきりずり~じゃん! 卑怯だよ~!」


「そうだね、ただ皆に1つ希望を言おうと思ってさ」


「どういうことですか? 希望って? そのギフトが希望になるってことなんですか?」


「いいえ、今のところ【学習】のギフトは、希望とまでは言えないかな・・・今から話すことは、みんなが希望を持てるようになる事ってことね」


「まさか! それって・・・家に帰る方法が見つかったって事ですか?」


 驚きの表情を浮かべて皆は、「え? 帰れるの?」「ほんとに?」「良かった~」などと言っている。

 帰れるってまだ言ってないんだけど、まぁいいや。


「そうです、御明察です。家に帰れます・・・ですが・・・勇者になるのが条件のようです」


「「「え?」」」

 みんなの声がハモル。

 一様に意味解りませんけどって顔してこっちを見てくる・・・


「この世界には神がいて、魔王を倒した人の願いを叶えてくれるみたいです」

 もっと意味が解りませんけどって顔してる・・・


「俺もどうやってなるかは正直解らないです。ただモンスターの氾濫っぽい物があって、そのウェーブで活躍すると、英雄になります。英雄になると一度神様に会えて簡単な願いをかなえてもらえるようです。この国もそうやって出来たそうです・・・その後、魔王を倒せたら勇者となり帰れる様なのです・・・ただし、本当に神様とやらがどこまで願いを叶えてくれるかもわかりません」


「一応の希望ってことなのかしら?」

 よしさんが、間髪入れずに質問してくる。


「その通りです、100%ではなくても、帰れる可能性は出てきたって事です」


「わかったわ、でも瑞稀みずきちゃんのギフトと何か関係があるの?」


「帰るのに1番大切なものは【死なない】ことです」


「それは解るんだけど・・・」


「この世界には科学がほとんどありません。代わりに魔法があるんですが、瑞稀さんのギフトは、【マジッククリエイション】なんです」


「な!? 何ですと!? 魔法を作り出せるんですか!? マジモンのチートスキルじゃないですか!!」

 好未このみさんは、リアクションが大きいな・・・他の人が居ると萎縮しちゃって黙っちゃうけど。


「その通り、魔法を作ってもらい皆に教えて貰って、チート集団になれば死なないと思います」


「でも・・・どんな魔法を作ればいいのでしょう? 何を作ったらいいのか、全然分からないんだけど・・・」

 瑞稀みずきさんが思いつめたように言う。


「そうですよね、えっと、いきなりなんですけどイメージ魔法を作れませんか?」


「イメージ魔法? どんなものですか?」

 首をかしげながら、考えている。


「文字通りイメージした魔法を無詠唱で実行できるものですね」


「やってみますね、期待はしないで下さい」


「使っているときの感覚とか後で教えて下さい。お願いします」


「はい、わかりました」

 瞑想をしているような感じになり、数秒すると目を開けた。


「出来ない事はなさそうですが、パーツが足らない感じですね」


「なるほど、じゃあ、土属性って限定したらどう?」


「後ちょっとって感じですね、後一歩足らない気がします」


「じゃあ、最後に魔法名を言うって言うのをつけると?」

 瞑想をし数秒すると、身体全体がほんのり発光し、さらに数秒後に発光が終わり目を開けた。


「出来たと思いますが、魔力がなくなっちゃったので・・・解りません」


「ありがとう、ただこのくらい曖昧な物でも魔法になったということは、色々考えてた事も出来そうですね」


「考えていた事ですか?」


「そうそう、魔法は瑞稀みずきさんに作って貰ったら大丈夫そうだけど、武器と防具をどうするか悩んでたんだよね」


「武器と防具ですか? 魔法で作り出そうと?」


「うん、魔力のみで出来れば1番楽なんだけど、出来ないことを見越して・・・カーボンナノチューブって知ってる?」


「いえ、解りませんけど・・・」


「まぁそうだよね、カーボンは炭素体ってのは解ると思うんだけど、カーボンをハニカム構造にした物を筒状にした物って感じだよ」


「それを防具に組み込もうと思っているってことですね、ですが、どんな物なのか全く解りませんので、出来ない気がするんですけど・・・」


「そうだね、最初から細すぎて目に見えないから、構造を目に見える形にするのは無理だね。たださ、魔法で構造を感知してその構造を作り出すって出来ると思う?」


「構造を感知するも何も、その物がないんじゃないですか?」


「カーボンナノチューブに近いものは、たくみ君が持ってたから、大丈夫・・・皆が良く知っている、鉛筆がそうなんだけどね」


「え? 鉛筆の黒いの部分ってことですか? でも脆いんじゃ?」


「えっとね、確か鉄の数十倍の強さがあるよ。黒鉛部は、グラフェンって言ってハニカム構造をしたプレート状のもので、そのプレートを筒状にした物がカーボンナノチューブだよ。カーボンナノチューブ自体を作るのはものすごい大変だから、構造解析して使いやすいように変化させる魔法があればってね」


「あの、カナタさん質問です」

 好未このみさんは、手を挙げて言う。


「うん? 何? 解りにくかった?」


「いえ、それは大丈夫なんですけど・・・カナタさんって何者です?」


「え? 何で? 普通のトラックドライバーだけど・・・」


「いえ、そうではなくて・・・普通は魔法を作るんだったら、ファイヤーボールとか作りません? いきなりイメージで作り出すとか・・・なんか・・・」


「え? だって命がかかってるんだよ? 何でもかんでも作ってみた方がよくない? さっきの失敗してたら1個ずつ作るつもりだったし」


「いえ、そうじゃなくて・・・まぁ、その通りなんですが・・・なんでも無いです」

 よく解らないけど納得してくれたみたいだな。


「これから瑞稀みずきさんには、大変なことが多いと思います。よろしくお願いします」


「はい、もちろんです。魔法作り頑張ります」


「絶対に無理はしないでね、確か魔法の種類が10種類と特殊魔法があるから出来るだけ作って、俺らに教えてね」


「はい、なんかいいアイディアがあったら教えて下さいね」


「了解です・・・あ! そうだ! 生活魔法とかも作れるかな?」


「生活魔法ですか? 洗濯とかですか?」


「そうだね、それもそうだけど、お風呂はいるならドライヤーとシャワーとかさ、便利じゃない? あと、身体の汚れを落とすクリーンみたいなのとか?」


「なるほど! それは、いいですね、作ってみます」


 こうして魔法や防具について話し合い色々便利な魔法を作っていく・・・


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