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努力の実る世界  作者: 選択機
第2章 ティンバー・ウルフローナ王国
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第158話 喧嘩を売られ返り討ちにする。

 ブックマーク・評価 本当にありがとうございます。


 100万アクセス突破やユニーク10万人突破等、到底無理だと思っていたのですが達成出来て嬉しく思います。

 達成できたのも読んでいただいた皆様のお陰です。

 これからも面白いと言っていただけるように頑張ってまいります。


 なろう勝手にランキングで応援していただいてる皆様にも、ありがとうございますといつも感謝しています。

 振り向くと、見た事もない魔法使いの格好をしたピンクの髪の人族の女の子と、革の胸当て等の軽装をしたシーフっぽい格好の水色の髪の人族の女の子が立っていた。

 俺を呼び止めたんだと分かっていたが、わざとらしく周りをキョロキョロする。


「あんたよあんた! 解ってるんでしょう!」

 ピンクの子が杖をこちらに向けて言う。


「やっぱり私だったんですね。 何か御用ですか?」


「あなた、聖女がどこにいるか知らない? ちょっと用事があるんだけど」


「いつもなら治療院にいますよ? そちらに行けば会えるのではないですか?」


「先に行ってきたわ。でも、聖女はお休みだったのよ。 どこにいるか教えてもらえないかしら?」


「それを私に聞かれても困るんですが・・・ところで、何故私に聞くんでしょうか?」


「聖女は人族で仲間も人族、容姿は、黒髪、黒目、童顔ですのよ? あなたは聖女の仲間でしょう?」


「なるほどね・・・それでユカさんに何の御用かな? お嬢さん達」

 俺は、真っ直ぐ向き直り聞く。


 すると、水色の子がピンクの髪の子を庇うように前に出て、左手を前に出した真半身に構える。


「こいつは強い・・・私1人じゃ勝てないかも・・・リカム、ライナ呼んで来てお願い」

 水色の子は、そう言うと俺の方に駆けて来て右のハイキックを放つ。


 俺は、少し後ろに飛び避ける・・・スカートだったらパンチラ、いやパンモロだったのにな。

 水色の子は避けられるのが分かっていたようで、前方にいる俺に向かって飛び右肘を突き出す。

 俺は左手で、肘をガードすると水色の子はニヤリと笑い俺の左足の甲を思いっきり踏んできた。

 俺は一瞬避けるか迷ったが、安全靴だし痛く無いだろうとそのまま踏まれる。

 水色の子は足を踏むと思いのほか硬かったようで、顔が歪む。

 俺は、水色の子が乗ったままの左足を蹴り上げ水色の子を蹴りで押し飛ばす。

 水色の子は、クルンと体制を整え地面に着地する。


「いきなり攻撃してくるなんて、どういうつもりだい?」

 俺が腕を組んで、質問する。


「それはこっちのセリフ・・・あんな殺気出されたら攻撃せざるを得ない」

 水色の子は、構えを解かずに言う。


「仲間の場所を吐けと言われれば、そりゃ殺気も漏れ出しちゃうでしょ? で、用件は?」


「聖女に会って直接話す・・・場所を教えて」


「どんな用件か解らない奴を素通りさせるほど、お人好しじゃないんだが?」


「ならば・・・体に聞くのみ!」

 水色の子がそう言うと、体勢を低くして駆けてくる。


 俺は水色の子を見ながら、腕を組んだまま立っている。

 水色の子は動かない俺を見て「舐めるな!」といい足払いを放つ・・・俺は体勢を変えずに筋肉を締めて受け弾き返した。

 足等に痛み等も無く無傷ではじき返せた・・・殆どがワイバーンインナーのお陰なのだろう。

 弾き返された事に動揺を見せたが、近くに立ち止まり急所に向けて拳や蹴りを放ってくる。

 5、6発手のひらで受けると、攻撃のパターンが見えてきて逸らし躱す。


 周りを確認する余裕が出た瞬間、ピンクの子リカムが詠唱している事に気が付いた。

 チッ・・・ピンクっ子め! 超小声で口をローブで隠しながら詠唱してたのか!

 ピンクの髪って事は、爆発属性か? このままだと周りに被害が出るんじゃないか? どうする!?

 子供達に教えてる気分で魔法の警戒を怠っていた俺が悪い! くそ! 身体強化で・・・あれ?


 リカムは、杖を空に向かって伸ばす。

 杖を空に? なんでだ? 範囲魔法か? いや、ここで範囲魔法撃つなんてバカ以外の何者でもない・・・じゃあ、何だ?

 俺は水色の子の攻撃を逸らし、その力を利用し水色の子を投げるとリカムの周りに風の壁を展開させる。

 展開させるのとほぼ同時に、リカムが「スモールフレアボール!」と叫び空に小さい玉が飛んでいく。


 風の壁を展開させていた事から、リカムのローブがめくれ上がりドロワーズが見える・・・そう言えばそうだった・・・くそ! ドロワーズじゃないか、やっぱり全然色気が無い。


「い! いやぁぁぁぁぁ!」

 リカムの叫び声が響き渡り、魔法が空で弾けポンと言う音も響き渡る。


 それに気をとられた瞬間、真後ろに嫌な予感がし横に回転しながら前に飛ぶと水色の子がハイキックをしてきた・・・あぶね、下着見てて攻撃くらったなんて言ったらお笑いにしかならないところだった。

 水色の子がまた攻撃し始めるが、既に見切っているので全て躱す。

 すると嫌な感じが頭上でした為1度飛びのくと、上から飛び蹴りの姿勢の男が降ってきた。


「「ライナ!!」」

 2人が歓喜の声を上げる。


「リカム! ソップ! 2人とも無事か?」

 ライナと呼ばれた男が着地と同時に2人に向けて叫ぶ。


「こっちは大丈夫!」 「私も無傷」


 何となくこのパターンだと、俺が悪者? でもまぁ、この男は結構ガタイも良いし手入れをされてる革鎧を着てるし、殴っても良いと思う。

 いや、2人の女の子を引き連れている男を殴っても罪にならないはず・・・いや、寧ろ感謝されるべき出来事だ。

 というか、ギャラリーが増えてるな・・・兵士達もすぐ突入出来るように遠巻きに見てるし。

 俺の邪魔になるって判断なのかな? ナイス判断と言っておこう。


「おい、あんた。連れに手を出して腕の1,2本は覚悟してもらうぞ!」

 ライナは俺を指差してポーズを決めている。


 俺はギフトの身体能力上昇を発動させ、ライナに近づき力を余り込めずに速度を殺さずに殴る。

 俺が近づいてるのが解りライナは手と膝を上げ防御するが、3mほど吹き飛ばされ転がる。

 俺の攻撃を流す為に少しジャンプしたのか・・・ただのお調子者じゃないっぽいな。

 ライナは吹き飛ばされ、転がるとすぐに起きファイティングポーズをする。

 思っているよりもダメージがあったのか少しふらついている。


「結構効いたぜ・・・あんた強いな! しかし、あの位じゃ俺は倒せないぜ?」

 ライナは、左手を伸ばして手招きをする。


「はいはい。じゃあ、最高速で殴るぞ? 防御してみてくれ」

 俺は、身体能力上昇と魔法の身体強化の2種類を重ね掛けして最短距離を駆ける。

 ライナは最短距離を走ってくる俺に気がつき前蹴りを放つ。

 俺は、あえて放たれた伸びきっていない足の裏に向けて掌底打ちを放つ・・・出来る限り骨を折る程度の攻撃力になるように調節しながら。

 ライナは2,3回空中で回転すると地面を跳ねながら転がっていった。


 転がって行ったライナを確認すると、すねの骨が折れ飛び出してしまっていた。

 あらら、ちょっとやりすぎたかな・・・本人は、ピクリとも動かないし。

 周りでみていたリカムとソップは「ライナ」と2人同時に言うとライナに駆け寄る。

 完全に気絶しているようでリカムが揺すっても起きない。

 治してやろうと思い、近づくとソップが駆け寄ってきて攻撃し始めた。


「待て待て、ちょっとやりすぎたみたいだからそいつの足を治すよ」


「嘘! 止めを刺すつもりなのは解ってる」


「止めなんて刺す必要ないだろう。 殺す気ならとっくに武器を抜いて応戦しているんじゃない?」


「ぐぅ・・・解った。 でも、変な動きすれば武器を抜いて攻撃する」


「ああ、それで良いよ。じゃあ回復している時は攻撃してくるなよ?」


 ソップは頷き、ライナのそばに歩いて行きリカムにボソボソと声をかける。

 リカムは、こちらを睨みライナのそばから離れる。

 トコトン嫌われたもんだな・・・まぁどうでもいっか。

 ライナのブーツを脱がせるとズボンを捲くり、マジックバッグから石鹸を取り出し手を洗い、オーク軟膏を取り出す。

 多めに傷口に付けると、一応変な風に骨がくっ付かない様に両手で固定しながら回復魔法をかける。

 まるで撒き戻しのように傷口がふさがり、肌の周りに付いた血を水を魔法で出して洗い流す。


 さて、この国で魔法使いは貴重だ・・・子供達の為に魔法を教えてあげたいし確保したい。

 断られたら奴隷にでも落とし、教えて貰えば良いだろう。

 王家との繋がりもあるし出来ない事はないはずだ・・・が、その前にこの騒ぎを鎮めてユカさんに何をしようとしたのか聞いとかなくちゃな。

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