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努力の実る世界  作者: 選択機
第2章 ティンバー・ウルフローナ王国
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第153話 奴隷にする?

ブックマーク・評価 本当にありがとうございます。


もう少しで1周年ですね。

ですが、得に何かをする予定もなく・・・本当は、1日に何回更新! とかやりたかったんですけど、いきなり書くペースが上がったりしないんです。


本当にすみません。 今年も作品共々よろしくお願いします。

 最初は、詐欺師達3人を歩かせていたがいちいち痛みで叫ぶのでめんどくさくなり、引っ張っていった・・・兵士も誰も事情等を聞いてこなかった。

 引っ張ってる最中にぶつかって怪我をしたら治しもう1度引っ張った・・・下っ端の男も転んで引っ張られていたが、まぁ良いだろう。


 そして、第2の門から行列が見える・・・マジかよ、誰にも告知していないプレオープンだぞ? なんでこんな行列が?

 必死にカルジャスさん達が整列させているが、小さいイザコザがそこかしこで起こってしまっている。  だが、ショウマ君が隣を歩くと笑顔で握手をしたり肩を組んだりして列に戻る・・・冒険者ギルドや診療所で売られた喧嘩を、ショウマ君が全部蹴散らしていると言っていたのでその効果だろう。

 椅子やテーブルが足りず土魔法で簡易的に作られた物まである・・・こんだけ凄い事になるなら改善しないとな・・・


 そんな事を思いつつ、屋敷に入る・・・屋敷の中もバタバタと忙しい音がする。

 玄関にセードルフが現れる。


「お出迎えが遅くなり申し訳ありません、カナタ様。 思いのほか売れてしまい明日の分のストックも売れてしまう計算との事で急遽仕込みをしております」


「いいよいいよ。 今の現状だと空いてる人はいなさそうだね」


「はい、皆様にも手伝っていただいております・・・申し訳ありません」


「いや、いいって・・・じゃあ、俺は第2の門の兵士にでも頼むから・・・ユリは事の顛末が気になるだろうけど、皆のこと手伝って貰って良い?」


「はい、解りました」


「後でちゃんとどうなったかを伝えるから、じゃあ行って来るね」

 俺はそう言うと3人を引きずり第2の門へと向かう。


 兵士に事情を説明すると1人が伝令に走り、しばらく待つように言われる。

 門の前で3人をロープで捕縛してるから目立つ目立つ・・・後で変な噂でも立たなきゃ良いけど・・・

 しばらくすると呼びにいった1人と6人の兵士が走ってきた。


「お待たせいたしました。 ソメイヨシノのカナタ様のお役に立てて光栄であります!」

 兵士の1人が緊張した面持ちで手を胸に当て騎士礼をする。


 声がでかい・・・いや、これ以上注目を集めないでほしいんですけども・・・


「あ~うん、ありがとう。 少し面倒な事なんだけどこの3人を王城まで連れてって貰える?」


「畏まりました! 命をかけてご依頼を達成させてみせます!」


 いや、こんな事で命をかけられても・・・まぁいいや、陛下に謁見出来るか聞いてみよう。

 そんなこんながあったが、王城へ走って行く・・・それにしても、兵士は何で俺の事を知ってたんだ?

 兵士や冒険者ならユカさんへ感謝をするはずなんだけどなぁ? 俺がリーダーだと知られてるからか?

 そんな事を考えて走っていると直に王城へついた。


 兵士に挨拶をすると、陛下は執務室で書類整理をしているとの事だった。

 そういえば、この国に宰相と呼ばれるような人がいない・・・書類整理も陛下がやってるのか。

 陛下の耳に入れておいた方が良いだろうけど、忙しいんだったら手を煩わすのはなぁ・・・


「おう、カナタ! こんな所に来るなんて珍しいな。 庭でケイタとショウマの手合わせを披露して以来か?」

 ヴォルスト・ウルフニア大将軍が声をかけてきた。


 ずっと大将軍と呼んでいたのだが、そろそろ名前で呼べと言われた為、今はヴォルスト様と呼んでいる。

 そして、ケイタ君とショウマ君の手合わせはショウマ君の2勝で幕を閉じたのだが、いつもの事なので割愛。


「はい、そのくらいですね、ヴォルスト様。 実は、厄介な事件を抱えていまして陛下に相談しようかと」


「ほう、カナタが厄介と言う等珍しいな。 手伝えるかも知れぬぞ? 話してみよ」


「えっとですね・・・」


 事情をヴォルスト様へ説明する・・・説明して行くとヴォルスト様は険しい顔になっていった。


「事情は分かった。 そのような大馬鹿者がいるとは・・・陛下にも言った方が良いだろう」


 そういう事になり、陛下にも事情を説明すると陛下は頭を抱えてしまった。


「そうだったのか・・・民の者達に悪い事をしたな。 カナタ、すまん。 私の監督不行き届きであった。 慰安金等が回収出来なかった場合は国庫から出すことにしよう。 容疑者は早急に確保するので私に一任してくれないだろうか」

 陛下は、頭を下げてから言う・・・王様が頭下げない方が良い様な気がするんだけどなぁ。


「陛下がそこまで言うのであれば、私はお任せします。 ですが、火の粉が降りかかった場合は払いますので、よろしくお願いします」


「うむ、火の粉は払って貰ってもよい、生かして捕らえた3人はこちらに向かっているのであろう?」


「はい、陛下ならば上手く聞き出せると思いますが、口の軽い下っ端の男だけ足がちゃんと付いています。 他の2人は足が逆なので分かると思います。 犯罪奴隷にしないと言うことを条件に、詳しい話しを聞き出すのが良いかと思います」


「おい! 犯罪者だろ!? 殺した方が良いだろうが!」

 ヴォルスト様が怒りの表情で俺に詰め寄る。


「待って下さい。 殺してしまったら、それでおしまいです。 折角なんですから死ぬまで、この国のために働いてもらいましょう」


「あぁ? でも、奴隷にしないんだろう? どうするんだ?」


「誰も奴隷にしないとは言ってませんよ? 犯罪奴隷にしないと言ったんです。 慰安金は国庫から出すと言ってましたが、奴隷に借金として背負わせても良いかと思いまして」


「なるほど、借金奴隷にするって事か・・・しかしそれじゃあよ、危険な場所等に送り込む事が出来ないぞ?」


「ええ、そうですね。 ですが、命の危険があるから嫌な仕事って訳じゃないんですよ。 例えば、公共のトイレを設置する事を考えてらっしゃいますよね? しかも、汲み取り式にして魔道具で肥料に変えようと考えてるとか」


「ああ、そうだ・・・そういう事か、なるほど。 その者にトイレの清掃管理をさせるという事か」

 陛下は、頷きながら言う。


 ヴォルスト様は首をかしげている。


「そうです。 考えてみてください。 人の汚物の溜まったタンクからひしゃく等で汚物を掬い、他の容れ物に入れて肩に担いで運ぶんですよ? 自分にやれと言われたら嫌ですね」


「そりゃ嫌だな・・・でも、ゆくゆくはパイプで流し汚水処理をすると言ってなかったか?」

 ヴォルスト様が顔をしかめて言う。


「ゆくゆくはそうするつもりですが、現状人手が全く足りずそこまで手が回らないですよね? ならばちょうど良いかと思いまして」


「そうだな。現状王都再建計画は、春までの計画として進めてはいるが、時間が足りぬ・・・お主推薦の奴隷商は、良くやってくれているがそれでも時間が足りぬ」

 陛下が腕を組みため息を吐きながら言う。


「そうなんです。 街を新しくすることが出来ても人を教育したりするのに時間がかかります。 警備兵を増やすのも急務ですよね」


「その通りだ。 新薬の発表でわいていて陰に隠れているが、暴力事件や窃盗・暴行等の犯罪は増加傾向にある・・・今の倍・・・いや、3倍はいなくてはまわらぬ」


「人族の貴族が、逃げ出した時に連れて行った兵士がいる事が悔やまれますね」


「全くだ・・・兵士に奴隷を使う事は出来ぬしな」


「それならば、公募してみてはいかがですか? 平民や冒険者の中に逸材がいるかもしれませんよ?」


「公募の触れは出すつもりだ。 お主の仲間のコノミに絵と文字を描いて貰っているぞ」


「なるほど、それならば読み上げる人を設置するのが良いのではないですか? 文字が読めなくても教えれば良い訳ですし」


「そうだな、そうするとしよう。 慰安金の事件についてはすぐに解決させるので安心してくれ」


 こうして、3人の対談が終わった。

 陛下に任せておけばすぐにでも解決するだろう・・・俺は、プレオープンしたお店の問題を解決しなきゃだな・・・

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