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努力の実る世界  作者: 選択機
第2章 ティンバー・ウルフローナ王国
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第149話 手紙再び

 ブックマーク・評価 本当にありがとうございます。


 年末の忙しさや年始の騒がしさにより風邪を引きました。

 病気にかかりやすいので風邪も慣れっこですが、インフルエンザも流行っているようです。

 読んで下さっている皆さんも体調には十分お気をつけください。

 食べ終わり、お茶を飲みフランソワーズ様の話を聞くことに。


「これが今日届いたのだ。 一応カナタ宛だったので中身は確認はしておらんが、封蝋の紋からパルメント殿からだ」

 フランソワーズ様はそう言うと、手紙を渡してくる。


「ありがとうございます。 じゃあ、早速読ませてもらいます」


 パルメント殿は、唯一の誰でも使えるマジックバッグを作るエルフの職人・・・時間をほぼ停止することが出来る加工も施せるような凄い人だ。

 是非ともその技術を教えていただきたいと思いながら手紙を受け取る

 手紙を開け、手紙の中身を見るといたってシンプルな内容だった。

 【春になったら来い】

 本当に一言それだけしか書いてなかった・・・シンプルすぎて笑えてくるな。


「春になったら来いとの事ですね。 読みますか?」


「うむ、読ませてくれ」

 フランソワーズ様は手紙を受け取ると目を通す。


「パルメント殿らしいな・・・秋は収穫があるので来られても対応できず、冬は移動が難しいから春にしたのであろう」

 フランソワーズ様は俺に手紙を渡しながら言う。


「なるほど、冬はやはり雪深くなるのですか? 背の高さまで積もるとか」


「いや、この辺は多く降っても膝下程度だな。 お主らの所はそんなに雪が積もるのか?」


「そのくらい積もるところもありますが、住んでた所はくるぶし位降ったら大雪と言う感じでした」


「そうなのか、お主たちの国に1度行ってみたいものだな」


「そうですね、神様にあったら頼んで見るのもいいかもしれませんね」


「では、その時によろしく頼む」

 フランソワーズ様は笑顔で言う。


「なぁ、カナタ。 米の産地であるサミル姫の所に行くんじゃなかったのか? サミル姫の所の王国ラスーリは塩の迷宮のもっと北だと言ってただろ? エルフの国は南西方向にあるって聞いてるぞ? そんなに離れてちゃついでに寄るって事も出来ねぇんじゃねぇか?」


「そうですね。 前みたいに3つのパーティに別れた方がいいかもしれませんね」


「そうだな。 しかし、どうやって分けるんだ? また、4人ずつか?」


「今回は行きたい方に行くってことで良いと思います。 とりあえず希望を1人ずつ言って見て下さい」


「私は、カナタさんがエルフの国に行くようですので、ラスーリ王国に行きます。 荷物を運べる人間がいた方が良いでしょうから」

 リョウタロウさんは、手を上げて言う・・・ラスーリに行ってくれるようだ。


「私は、エルフの国に行きたいです。 精霊魔法を見てみたいですし、新しい魔法のヒントが掴めるかもしれませんので」

 ミズキさんは、手を上げて言う。


「儂かヨシのどっちか、もしくは2人はラスーリ王国に行く必要があるだろうな」

 タダシさんが、腕を組んで言う。


 夫婦別々の場所か・・・出来れば単身赴任みたいなことをせずに2人で行って貰えればいいんだけどなぁ。


「私は、エルフの国に行ってみたいです。 観光気分で見たいだけなんですけど・・・」

 コノミさんが小さく手を上げて言う。


「俺は行かないぜ? がき共の稽古を本格的につけてやってる時期だろうしな」

 ショウマ君は腕を組んでそう言う。


「あたしも行かないよ。 服の作成とか色々あるだろうしね。 まぁそれが終わったら、行きたいとは思うけどね」

 アヤコさんはレースを編みながら言う。


「僕も行かないです。 ドワーフの国なら是非行きたいんですが、今回はやりたい事がありますし・・・」

 タクミ君は恐る恐る手を上げて言う。


「私は、ラスーリ王国に行きたいと思います。 怪我をしている人がいっぱいいると聞いているので」

 ユカさんは、色々悩んでいたようだが頷いてから言う。


「僕も今回は止めて起きます。 魔道具に付いて少し学んでみようと思いまして」

 ケイタ君もかなり悩んだようだが、残るようだ。


「あたしも行かな~い。 ケイタさんに魔道具の事教えてあげます」

 アカネさんは、笑顔でケイタ君を見る。


「はい、お言葉に甘えて1から教えてもらいます」

 ケイタ君はアカネさんに頭を下げる。


 最終的にエルフの国に行くのは、俺、ミズキさん、コノミさん。

 ネズミのサミル姫がいるラスーリ王国に行くのは、リョウタロウさん、タダシさん、ヨシさん、ユカさん。

 屋敷に残るのは、アカネさん、アヤコさん、ケイタ君、ショウマ君、タクミ君となった。

 春までまだまだあるので、この人数で行くとは限らないのだが・・・


 メンバー的に俺とアカネさんは調理の心を持っているので、料理担当になる。

 タダシさんに明日から特訓だと言われたんだが、家も建てなきゃいけないし武器防具の作成もしなきゃだしシーフの技術も学ばないといけないし・・・結局俺の忙しさは変わらないと・・・


 本当に勘弁して下さい・・・でも、やらされてるわけじゃなく自分から進んでやってることだと苦にはなり難いよね。

 日本での仕事はそれはもう・・・止めておこう、愚痴しか出てこない。

 エルフの国に行く前に、出来る限りの事を早めに終わらせ自分の鍛錬をしておかなくちゃな。

 最初は、武器だな。 設計図もあるし、作ってしまおう。


「そう言えばカナタさん、ゴラントさんの奥さんがプラチナを持ってきたので代金払っておきましたよ? 鉄と同じ値段でいいんでしたよね?」

 ケイタ君が、メガネをクイッとしながら言う。


「ごめん、ありがとう。 お金は足りた?」


「もちろんです。 魔物討伐の料金はリョウタロウさんが分けて下さいますし、防具・・・グラフェンの料金は一部ですがゴラントさんから、支払ってもらってますし魔力供給費はタダでという話でしたが少し貰ってますからお金には全く困っていませんよ」


 うわぁ、痛い所を付いてくるなぁ・・・リョウタロウさんに聞いたらそれぐらいはやりますよって言ってくれたんだもん。

 色々やってるから忙しいんだもん・・・完全なる職務怠慢ですがね。

 でもまぁ、お金の管理は今まで通りリョウタロウさんに任せた方がいいだろう。

 お金の管理とか分配とか本当にしっかりしているし・・・いや、セードルフに任せた方が良いか? 後で考えよう。


「お金の管理がズボラで申し訳無い。 俺がリーダーやるよりリョウタロウさんがやった方が上手くやれるだろうし、何より俺って出掛けてることが多いから不便でしょう? リーダーをリョウタロウさんに変えるのはどうかな?」


「お金の管理のお手伝いはやりますが、リーダーはやりません。 私ではカナタさんのような事は出来ませんから」

 リョウタロウさんは首を振りながら言う。


 出来ればリーダーを代わりたかったんだが、無理だったか・・・仕方がない、また今度交代出来ないか聞いてみるとしよう。

 さて、武器を作りに・・・武器? なんか忘れてるような?


「あ! タクミ君、盾と剣についてなんだけど、今のままだと剣が盾から抜けないと思うんだけどどうする?」


「え? そうなんですか? ちょっと試作してみます。 どうするか決めたら言いますので待ってもらって良いですか?」


「了解、後で言ってね。 リョウタロウさん、ワイバーンの筋ってありますよね? 弓作るときに必要になるかも知れないので、後で工房へ持って来て貰って良いですか?」


「了解しました。 他には何か出しておいた方がいい物とかありますか?」


「そうですね~・・・今のところ思いあたらないので大丈夫です」


「はい! カナタさん! オークとかの解体はいつするんですか? 出来るだけ早くほしいんですが・・・」

 ユカさんが立ち上がり手を上げて言う。


「今晩にでもやっちゃいますか? ギルドマスターがいつでも良いって言ってましたし」


「はい、お願いします。 お手伝いする事ありますか?」


「折角だからお願いします。 解体が出来れば色々便利だと思いますし、魔物の体の構造を把握しておく事は良い事だと思いますから。 今回は数が多いので何回かに分けてやる事になると思いますけど」


 その後、リョウタロウさんがギルドに向かい解体場の使用許可を貰って帰って来た。

 解体場は既に無人と言うことで解体場に向かう。

 話し合いの結果、今回は素材を売らずに全部回収しておくことになったので、出来る限り綺麗に作業するとしよう。

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