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努力の実る世界  作者: 選択機
第2章 ティンバー・ウルフローナ王国
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第147話 2人でデート?

ブックマーク・評価 本当にありがとうございます。

 工房へ篭ろうと思ったとき、ユカさんから声が掛かる。

「カナタさん、どこに行くつもりなんですか? 一緒にオーク倒しに行ってくれるって言ってましたよね?」

 ユカさんが笑顔で言う。


「確かに約束しましたけど・・・今日行くんですか? 武器の調整とかもしちゃいたいんですが」


「大丈夫ですよ! 私のワイバーンの薙刀は扱いやすかったですし、魔剣? 魔薙刀? にした方がいいかもしれませんが、カナタさんがいれば使わないんじゃないですか?」


「そうですね、解りました・・・行きましょう。 ショウマ君に声かけてみましょうか」


「ショウマさんは、セラン君達と外に行くようですよ? 実地訓練と言ってました。 タダシさんも他の子供達を実地訓練で連れて行くようです。 二組とも今回の目的は薬草の採取と言ってました。 ヨシさんは奴隷商へと向かっちゃいましたし、他の皆はなんかを作ってますよ」


 カルジャスさん達とナリッシュ君達はLvが上がったからモンスターを狩りに行くって言ってたし、ユカさん1人じゃ心配だから一緒に行くか。


「なるほど、それで俺に声をかけてきたんですか・・・ユカさん1人でオーク討伐は危ないかもしれませんしね、お供することにしますよ。 ちょっとした質問ですが、子供達の武器とか防具はどうしたんですか? まさか素手ではないですよね?」


「防具は今回は無しで、武器は魔鉄製の剣を貸し出したようです。 鞘は魔糸と魔鉄で作った物を使うようですよ?」


「そうですか・・・はっ! ミミリさんの所に行くの忘れてた! セードルフ!」

 俺は焦りながらセードルフを呼び、事情を説明すると今日もこれない事を伝えに言ってくれることになった。


「これで一安心・・・じゃあ、2人で狩りに行きましょうか」


 2人の防具は1番最初に買ったブラックビーフの防具で、下には服、インナーはワイバーンの全身タイツ改良版。

 改良版はフェイスガードは絶対付けたくないと言うアカネさんの意見から改良した・・・鼻の上まで伸ばせるハイネックのロンT首の所に着脱可能なフード、タイツ、手袋、靴下で着易さ重視になった。

 最初から大きめに作っていたので簡単な調整で完了した・・・素材も使い回せたから無駄も殆ど出ていない。


 冒険者ギルドでオークの目撃情報を聞き1番遠く誰もいなさそうな森にやってきた・・・だが、見つかるのはゴブリンとトウグ、ジャイアントアント、クラッシュラクーン(体を回転させ、尻尾を棍棒のように振り回してくるタヌキ)など。


「カナタさん、いざとなると見つからないもんですね・・・索敵してくれたから簡単だったと言うのが解りました」


「本当ですね・・・じゃあ、奥の手でも使いますか?」


「え? そんな物あるんですか? 是非やりましょう」


「じゃあ、一旦森の中にぽっかり開いた空き地に行きましょう。 そこじゃないと危険ですし」


「待って下さい、危険なことなんですか? 私は戦闘は余り得意じゃないんですが・・・」


「いや、簡単ですよ? 今しまったゴブリンの死体をバラバラにして撒き餌ににするんです。 しかも風魔法を使って臭いを森に飛ばし、爆発魔法で花火を打ち上げ大きな音を出すだけです」


「なるほど、それなら森からワラワラと出てきますね・・・って、危険を通り越してるじゃないですか! 死んじゃいますよ!」


「大丈夫だと思いますよ? この剣の風の刃は魔法の風の刃より段違いに強いですし、危なくなったら一帯を火で焼いて逃げちゃえばいいんですよ」


「カナタさんがそう言うなら、やってみましょう」


 空き地の真ん中の草を全部焼き、逃げることになった場合に備え、森の木に水をかけておく。

 ゴブリンを取り出し魔石をマジックバッグにしまい、土魔法で手みたいな物を作り数匹のゴブリンの血液を撒く・・・流石に肉片をそこらじゅうに撒くのは気が引ける。

 ユカさんが、風魔法で臭いを森の奥に流していく・・・それに伴い、俺は花火を上空に上げる。

 花火の音ってお腹の奥に響くよね~、なんか良い感じだな。

 そんな事を思っていると、ゴブリンが外に出てきた・・・ゴブリンが見えた瞬間首と胴を分離させ死体から魔石を取り細切れゴブリンの上に置く。

 最初のころは5匹くらいが出てくるだけだったが、ゆっくり見たが確実に増え始める。


「ユカさん! オーク来ましたよオーク! 目的達成ですね」


「そうですね・・・完全に囲まれてますけど・・・どうしますか?」


「やれるだけやります。 今まで通り撃ち漏らしをお願いしますね、ユカさん」


「はい、解りました・・・でも、武器を振りながら良く喋れますね」


「バス回収の時にずっとこんな感じでしたから、慣れちゃったのかもしれません・・・でも、試作品の無線を持ってくれば良かったですよ」


 出てきた魔物と森の木々ををサクサクと切り倒し、隙を見てマジックバッグにしまい、真ん中に戻りまた魔物を倒す・・・さながら〇〇無双のようだ。

 時間が経つにつれ来る魔物の量が増える・・・魔物達は今回は殺し合いをしないようだ・・・なんでだろう? 俺達が見つかってるからか?

 そんな事を考えてるときユカさんが後ろで叫ぶ。


「カナタさん! 奥にでっかいのがいます!」


「そうですね、ゴリラかな? まぁ、一緒くたにやっちゃいます・・・が、マジックバッグへの回収しないと動きにくいんで少しの間でいいので、牽制けんせいお願いします」


「解りました! 最近は回復魔法以外も練習してたので腕の見せどころですね・・・って、飛んでる!」


 ユカさんの方を向くと、こちらに向かってくるオークやブラックビーフやラムダーマトン等の様々な魔物がおり、その奥に生えてる木の上から、大ジャンプをしてこちらに落ちてくるゴリラっぽい魔物エテグラットンがいた。

 ユカさんがパニックになり魔法をろくすっぽ撃てていない・・・ちっとまずいかな。


「ユカさん、後ろに」

 俺がそう言ったときには近くまでエテグラットンが来ていた。


 周りの敵の牽制も兼ね強風を全方位に出す・・・エテグラットンはバランスを崩し他の魔物の中に落ちる。

 その隙に剣を振るって風の刃を飛ばすし、魔物を倒す・・・ユカさんも俺の背中側にいる敵をウィンドカッターやサンダーで倒している。

 それにしても数が多い、本当にゲームでもやってるんじゃないかって気分になるくらい次から次に出てくるな・・・


「カナタさん! 空からトカゲっぽい魔物の群れが来てます!」


「小さいからワイバーンじゃないと思いますけど、たたき落としますね! 地より空に向かう雷!」


 俺が出したのは地面から雷広範囲に出て、上空の一点に収束する魔法・・・威力の調整が余り出来ないし失敗すると仲間ごとになる危ない魔法。

 肉の焼けた嫌な臭いが鼻をくすぐる・・・出来る限り威力を抑えたから焦げてるって事は無いと思うけど大丈夫かな?

 空から1m位のちっちゃい羽根が付いたトカゲ(サウワウル、一応飛竜の仲間)の群れも地面に落ち動かなくなる。

 回収に向かいたいが全方位からとめどなく魔物が沸いている・・・折角の素材が勿体無いな・・・


「ユカさん、魔物回収行っていいですか? 勿体無くって・・・」


「はい! 帰ってくるまで自分の身は自分で守れます! オークを多めに持って来てください」


「はい、じゃあ行ってきます」


 右手に刀、左手にマジックバッグを持ち体勢を低くしながら魔物の死体に向かって走る。

 刀を振るい、マジックバッグを余り見ないでどんどん魔物をしまっていく。

 一通りしまい終わると、ユカさんの所へ・・・


「カナタさん! 森の奥からでっかい音が聞こえませんか?」


「うん、超聞こえる。 逃げますか?」


「そうですね。素材は一通り集まったっぽいですし」


 そう言った時にはもう遅く、蛇の顔が森の上から俺達を睨んでいた・・・


「ユカさん、この蛇、食べれると思いますか?」


「そんな事言ってる場合ですか!」

 この話し位から本当は話数を付けずに投稿しようと思ったのですが、カナタ目線なので話に入れました。

 そろそろ他の人目線の物も書いていきたいな~とか思っておりますが・・・


 神様、1日の執筆時間をせめて2時間くらいは確保させて下さい(切実)

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