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努力の実る世界  作者: 選択機
第2章 ティンバー・ウルフローナ王国
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第138話 食事後の会話

ブックマーク・評価 本当にありがとうございます。

 色々話してるうちに、王妃様方とアヤコさん、コノミさんが合流した。

 あれ? アカネさんは? なんかあったのかな? そんな事を考えているとコノミさんが俺に話しかける。


「カナタさん・・・ユカちゃんとミズキちゃんを呼ぶの忘れましたね? アカネちゃんが呼びに行ってくれましたよ?」

 コノミさんは、腰に手を当てて胸を張りながら言う。


「そっか、ありがとう助かったよ」


「いえいえ、どういたしましてです!」


「何かあったのコノミさん? ドヤ顔が半端無いけど」


「聞いて下さい! 石英を大量に発注してくれるそうなんですよ!」


「おお! 良かったね! この国の石英買い占めた位買ってたもんね」


「そうなんですよ! ドレスにも使っちゃいましたし鏡にも使っちゃったので、ほとんど在庫が無かったんですよ! 本当に嬉しいです!」


「石英ガラスかなり良い出来だったから、何かあったら作れるようにストックしといた方がいいからね」


 その後、談笑しながら食事をしていると陛下とオルトウス様が合流し、食事をし始めた。

 陛下とオルトウス様はリョウタロウさんと国の道路のことや家のこと等を話している・・・リョウタロウさんは色々な国に旅行へ行った経験から町並みについてかなり詳しい。

 下水のことや、共同溝の話等がチラチラと聞こえてくる・・・バスの運転手だったのに良く知ってるな、建築士でも目指した方が良かったんじゃないのかな?

 ユカさんとミズキさんも合流し、甘い物をもっと作って欲しいとか、前に作ったカナッペが欲しいとか、魚料理を作って欲しいとか色々な意見が出され、タダシさんとヨシさんが厨房のスタッフ達に話しをしに行った。

 その時ユカさんから声をかけられる。


「あの~カナタさん、相談があるんですけど良いですか?」


「はい、どうしたんですか?」


「ワイバーン軟膏を一般の冒険者とかに売っちゃ駄目ですか?」


「あぁ・・・それは止めておいた方が良いですね」


「何でですか? 軟膏があれば怪我とか打ち身になってもすぐ治りますよ? 人の命が救えるんですよ!?」


「人を救いたいってのは解るんですけど、素材の量を考えて下さい。 血はそこまで多く無いでしょ? 無くなれば終わりなんですよ? 今の現状ではぬか喜びさせるだけになってしまいます」


「それはそうですが・・・でも・・・」


「ワイバーンのは売れませんけど、違う魔物の物なら売っても大丈夫ですよ? たとえば、この近辺に多くいるオークとかで作れれば、かなり安く売ることも出来るのでは?」


「なるほど! 早速オークを狩りに行きましょう! カナタさん!」


「明日は午前中から表彰式ですよ? だから駄目です!」


「ぐむむ・・・はぁ・・・解りました。 今回は我慢しますよ!」


「暇になったらいつでも狩りに付き合いますから・・・それと俺からも聞きたい事があるんですけど」


「なんですか? 変なことじゃないですよね?」


「俺がへんな事を聞いた事はない・・・あれ? 変なことを聞いた事あるかもしれないな・・・まぁいいや、この国の平民の人ってあまり見かけないんですけど、何してるか知ってますか?」


「普通に働いてますよ? 商店の店員や針子、冒険者や自警団、貴族の方の通いメイドや執事、兵士や治療院のお手伝いに来てる人もいますし・・・それがどうしたんですか?」


「そうですか、なるほど。 その中で小さい子がいる親御さんって見ました?」


「そういえば、あんまり見て無いですね・・・どうしてるんでしょう?」


「そうなんですよ、見かけないですよね? 買い物でもあまり見かけないですし・・・そこで、今回それを調べて欲しいんですよ」


「小さい子がいる親達が何をしているかですか?」


「それもそうなんですが、今回調べて欲しいのは、ウェーブで片親になってしまって家族がどう暮らしているか、小さい子がいる家族はどう暮らしているかですね」


 陛下と話したとき、ウェーブの戦死者はかなりの数に上っていると言っていた。

 つまり、旦那が死んでしまってシングルマザーが結構いるはず・・・なのだが、あまり見かけない。

 陛下は、ウェーブの戦死者の家族に慰安金が支払われていると言っていたので、すぐにどうこうする事はないと思うが、俺達のせいで結構物価が上がってしまっている。

 これから冬に入り、現在よりも食べ物の値段が高くなると・・・あまり考えたくない事が起きるだろう。

 そう言う人達にも、働いて貰える様な職場や土台を作っていくことが必要となる・・・そのためには、どのくらいの人数がいてどんな生活をしているのかを調べてもらわないと・・・


「なるほど、お手伝いも一段落してますので早速調べに行って来たいと思います」


「その時は、ショウマ君をボディーガードに連れてって下さい。 ショウマ君は鍛錬しかしてないので最近暇だと言っていたので」


「解りました! では、行って来ます」


 ユカさんは、皆に用事が出来たので屋敷に戻りますと言って、1人で走って行ってしまった。

 おいおい・・・最近治安が良くなってきたとは言え、まだまだ危ないんだから1人で行かないで欲しいんだけど・・・

 最近ユカさんは人の為になることに積極的に動きすぎている気がする・・・自分の事をおろそかにしなければいいんだけど。


 その後、タダシさんとヨシさんは料理の為に残り、リョウタロウさんは陛下やオルトウス様と話がある様で残るようだ。

 さて、俺も暇になったぞ! ニムロフさんに渡す革鎧と皆の武器とフランソワーズ様のベルトを作っちゃいましょう!

 早速屋敷に帰り、工房へ行きニムロフさんの革鎧にとりかかる・・・と言ってもチョコチョコやってるから後ちょっとで終わりなんだけど・・・

 すぐに完成し皆の武器の作成へ・・・設計図を見ると最初はタクミ君の馬鹿デカイ盾だった。

 盾と鞘が一体型になっていて、盾を構えたときの上側や右側に針や投げナイフをしまう場所があり、下側にはスプリングと杭がある・・・たぶんパイルバンカーなのだろう・・・

 盾を構えたとき腕が斜めになっているから使えなくはないと思うが・・・なんでいつもいつもロマン武器を付けたがるんだ? まぁいいや、前の変形型よりはまだましだし・・・


 それにしても、デザインとかはいいのかな? まっさらなタワーシールドなんだけど・・・前面にドラゴンとか悪魔とか入れた方が相手の恐怖を増大させていいと思うんだけど・・・対人ではなく対魔物だから意味がないかもしれないけどね。

 ワイバーンの頭骨を形に切り出し、あとは削るだけになったが、やっぱりデザインが気になる・・・一応タクミ君に聞いてくるか。

 鍛冶の工房部屋へ行く・・・が、そこにはケイタ君しか居なかった。


「あれ? タクミ君はどこに行ったの?」


「鍛冶工房へ行くと言ってましたよ? 何でも用事があるとか・・・たぶん、エルディアさんにでもあってるのではないですか?」


「あぁ、なるほどね・・・タクミ君のタワーシールドのついて聞きたい事があったんだけど、後に回すか・・・ケイタ君には、これ渡しとくね」

 マジックバッグから小太刀を2本出し渡す。


「ありがとうございます。 柄と鍔と鞘まで作ってくれたんですか」


「うん、付加魔法は自分でお願いね。 あと柄の部分に魔糸を巻くか革を巻くかは後で言って、一応柄に巻く革も渡しておくからさ」


「解りました、何から何までありがとうございます」


 そんな会話をして工房に戻り、タクミ君用のでかい剣・・・を見るが、これって盾を鞘にしてしまったら抜けないんじゃね? と思いタクミ君の武器は後回しにする事が俺の中で決定する。

 俺も、大剣とか両手剣とかには物凄い憧れはあるけど、使い勝手が悪くなるのは止めて欲しい。

 またタクミ君と話し合いをしなきゃなのかなぁ?

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