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努力の実る世界  作者: 選択機
第2章 ティンバー・ウルフローナ王国
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第107話 塩の迷宮 攻略

ブックマーク・評価 本当にありがとうございます

 ゴブリンライダーの所に行き、息のあるものもいたので完全に息の根を止めマジックバッグにしまうと、空には矢と火の玉が無数にあり降ってくるところだった。

 敵の数は減ってるはずだし、もう1度押し返し魔剣の風の刃を飛ばすか。

 そう思い、押し返しながら風の刃を飛ばすと風の壁で矢と火の玉を防がれ、風の刃も数匹切り裂いたのみ

 良く見るとゴブリンメイジが、2列目まで上がり防御魔法を使っていた。

 相手は指揮が上手いな、こっちの行動を先読みしてるような動きだ。 それなら雷は防げるのかな?


「なら、これはどう防ぐ? 行くぞ? 空に昇る雷」


 電気の流れをイメージして、地面から空へ広範囲に雷を出すと、円錐の様な形に強烈に光り、轟音がなる

 敵全部を範囲に入れていなかったが、雷の放電による余波で周りのゴブリンもなぎ倒してしまったらしい


「カナタさん! 大きな魔法使うなら一言言って下さい!」

 ケイタ君が無線で怒りの声を上げる


「その通りだ! いきなり光ったから驚いたぞ!」

 ショウマ君も怒りの声を上げる


「本当にごめん! 範囲を決めたから大丈夫だと思ったんだけど・・・大変申し訳ありませんでした」


 こんなに凄い事になるとは思って無かったんだよ・・・今後は使いどころに気をつけよう

 その後、ゴブリンに近づき、止めを刺しながらマジックバッグに入れていく・・・しびれて動けないだけで死んでないのも多いよなぁ

 それにしても、どんだけいるんだろう? 本当に2万いるのか? いるとしたらどうやって数えたんだろう? 後で教えてもらおっと


「あ~カナタさん聞こえるか?」

 ショウマ君が、急に無線をしてくる


「うん、聞こえるよ。何かあった?」


「こっちにいた奴は片付けたんだが、奥にある布の中には、まだ行かない方がいいんだろ?」


 おお~全部倒したのか・・・ん? 奥の布? あ! 柵と天幕があるって事は本陣かな?


「全員集まってから行こうよ、ゴブリンはこっちに投げてもらっていいよ。ケイタ君も投げてもいいからね」


 そう言うとショウマ君のほうからゴブリンが空を飛んできた。 矢が降り注ぐよりよっぽど怖いんですけど!

 野球のフライのキャッチの要領で落下点に走り、マジックバッグに入れていく


「カナタさん、ゴブリンを一塊にして持って来ましたけど、このまま入れますか?」


 無線ではなく急に後ろから声がし、肩をたたかれる

 後ろを振り向くと直ぐそばにケイタ君と、カーボンナノチューブで体の1部分を縛られ、引きずられている大量のゴブリンの死体がいた


「うぉ! ビックリした! はぁ・・・ドキドキするよ。 あ、一気に入れちゃうから渡してもらっていい?」

 思ってるよりもビクッとなり、ケイタ君が笑いをこらえている


「驚きすぎですよ。 では、入れちゃって下さい」


 わざとだな~・・・まぁ、最初に1撃で倒したやつが少し消えちゃったけど、ほとんど回収出来たから良しとしよう。

 会話中もショウマ君からのゴブリン投擲は終わらなかった。



「じゃあ3人集まったし、早速天幕に行ってみよう」


「おう! 思ったよりもあっけなかったな」

 ショウマ君が、腕を組んで言う


「まだ何があるか解らないんですから、気を抜かないでください」

 ケイタ君が、おでこに右手を当ててため息をつきながら言う


「あ゛ん? そんな事言われなくても解ってんよ! 何様だてめぇ!」


「これだから君は、いいですか・・・」


「はい! ストップ! クリアしてからにしよう。 そうだなぁ・・・ルールはいつもの組み手といっしょで、勝った方の好きな食事を作る、負けたほうは俺の手伝いってのでどう?」


「おう! いいぜ!」 「はい、解りました」

 2人はニヤリと笑って言う


 ゴブリンが思いのほか弱くて消化不良なんだろうな

 天幕の柵を抜けると、1番奥に椅子に座った綺麗な鎧のゴブリンと、その両隣に大剣の剣先を地面に付け仁王立ちするゴブリン2匹、その隣にいる魔導師風のゴブリン、その手前に騎士のようなゴブリンが多数

 全員こちらを向いて整列している


「ゴフ! ゴブギャブ! ゴフゴブ」

 奥のゴブリンが、こちらに向けて話しかけているようだが、全く何を喋っているのか解らない

 あ! 周りのゴブリンたちが一斉に笑った


「やっちゃっていいか? 言ってる意味が解んないんだが、馬鹿にされてるんだろ?」

 ショウマ君が、無線を使い小声で聞いてくる


「カナタさんは意味が解りますか?」

 ケイタ君も小声で聞いてくる


「いや、さっぱり解らんね。やっちゃっていいんじゃない? 時間勿体無いし」


 まだこちらに向けて、喋っているゴブリンを無視して魔剣で風の刃を飛ばし殲滅し始める。

 急に攻撃されて慌てふためくゴブリンたちの脇を駆け抜け、確実に首を落としていくケイタ君。

 正面に立ち攻撃を受けそらしカウンターで、首から上を爆発させるショウマ君。

 特に戦う必要が無いので死体回収にいそしむ俺・・・2人がいたら世界征服とかできんじゃね?


「カナタさん、ボスだけ残しましたけどどうしますか?」

 ケイタ君に不意に声をかけられる


 ボスのほうを見ると、剣と盾を取り上げられ、立った瞬間に足払いでころがされているボスがいた。

 なんか、何も出来ずに倒されてるのを見ると哀れに感じるなぁ


「そう言えば、魔法って使わなかったの? ボスなんだし使いそうな気がするんだけど」


「使用した魔法は、回復と身体強化と炎の剣ですね。 特に問題にもなりませんでした」


「そうなんだ。 生かしておけないし、倒しちゃおうか」


「あぁ、そうだよなぁ。 連れて行けないよな?」

 ショウマ君が、足払いをしながら言う


「そうだね、武器をとらせてタイマンする? それか俺が首を落とすけど」


「武器をとらせて俺が倒す! いいよな?」


「もちろんいいよ。相手に敬意を持って全力で倒してあげなよ? いいね?」


 結局、持っていたカイトシールドと片手剣をゴブリンのボスの足元らへんに置き、ショウマ君と対峙させる

 ゴブリンのボスは、戦うと言う事を理解したのか装備を拾い構えて咆哮し、ショウマ君に向かっていく。

 ショウマ君は構えてボスが近づいてくるのを待つ。

 ゴブリンボスは盾を捨て、片手剣を両手で持ち上段の構えを取り防御を捨てて振り下ろす。

 ショウマ君は、左手で振り下ろされる剣の腹を殴り吹き飛ばし、右手で顔を殴り首から上を吹き飛ばす。


「いい振り下ろしだった!」

 ショウマ君は、ボスの亡骸に一礼をする


「よし、じゃあ、最奥の部屋への扉を探そう」


 俺はボスをマジックバッグにしまい、吹き飛んだ武器や兜、投げ捨てられた盾を回収し天幕と椅子も回収する。

 特には要らないと思うが、なんとなく回収した

 天幕の奥側に、扉が現れていた・・・この扉ってどういう仕組みなんだろう?

 解析出来れば転移とかも出来る様になるかも知れないし、色々と使い道がある気がするが魔力眼でも解析魔法でも全く分からないな


「カナタさん、何をしてるんですか? 行きますよ?」

 ケイタ君が、扉の奥でこちらに声をかける


「あぁ、ごめん、今行くよ」


 扉を抜けると白い床と壁に囲まれ、真ん中に扇状に葉っぱが開いた植物(旅人の木の様なもの)があり、木の根元に台座が置かれ、驚くほど綺麗なピンク色の大きな岩塩がその上に乗っていた。

 試練を潜り抜けたものに与えられる宝がこの岩塩なのだろう

 しっかし、せめて短剣とか防具とかなんかもっと良い物くれればいいのに・・・見た感じ美味しい塩であるのは間違い無いと思うんだが・・・


「最後の宝は岩塩か・・・まぁ1日かけずにクリアしたんだし妥当な宝なのかもね」


「そうですね。 何かしらの魔道具が出たら良かったのですが仕方がありませんね」

 ケイタ君が、ふぅとため息を吐きながら言う


「もらえただけマシって事だろ? さっさと帰ろうぜ? この後組み手がある事だしな」

 ショウマ君がニヤリとしながら言う


 あぁ、組み手の事は覚えてたのか・・・忘れててくれたら楽だったのに

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