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努力の実る世界  作者: 選択機
第2章 ティンバー・ウルフローナ王国
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第104話 塩の迷宮 入り口

ブックマーク・評価 本当にありがとうございます

 朝1番でLvを上げて【Lv29.Lv28】となり、冒険者ギルドへ

 その場所にはかなりの人数でごった返していた


 こりゃあ、多いな・・・ざっとみるだけでも兵士達が40~50人くらい居るな

 誰1人としてカルジャスさんの味方をした人がいないのか

 カルジャスさんはどれだけ嫌われてるんだよ・・・もう少しうまくやらなきゃ駄目だろう・・・


「よ・・・よう、カナタ君・・・い・・・いこうか」

 カルジャスさんが、ロボットのような動きでこちらに挨拶をする


 えっと・・・どうすれば良いんだ? 変な風に緊張しているぞ? 周りの目があるからフォロー出来ないだろ! だから昨日、他の場所に集まってから一緒に行こうって言ったのに!

 もういいや・・・なるようになれ


「はい、カルジャスさん・・・頑張りましょう」


「そ・・・そうだな・・・いい天気だな」


 こりゃ本当に駄目っぽいな・・・

 そんな事を考えていると、イタチの獣人が他の獣人を引き連れてカルジャスさんの元へ来た

 このイタチの獣人が首謀者なのかな? 隣にはそっくりなイタチの獣人がいるし双子? 兄弟? まぁいいや・・・他には、犬、ゴリラ、ヤギか・・・1人サル顔の男は、獣人か人族か分かんないなぁ


「おお! これはカルジャス十人長! 逃げずにやってくるとは偉いですよ! はっはっはっは」


「くっ・・・おはようございます、キザサ百人長殿」

 カルジャスさんは、イタチの獣人に頭を下げる


 あれ? 同じ階級のやつが嫌がらせしてるんじゃなかったっけ? 上の階級だよね? どういうこと?


「弟から調査の結果次第でやめると聞いて心配していましたぞ? しかし、1度した約束事は守るのが道理と言うもの、正々堂々と頑張っていただきたい

 今回は百人長である私が取り仕切ろうと思うが、異論はあるかね?」


 弟か、なるほど何とも情けない兄弟なんだなぁ・・・さてさて、カルジャスさんは、アドリブが出来るかな?


「いえ、あの・・・私の、あの・・・やらせて下さい!」


 あぁ・・・何言ってんだよ・・・まったくもう! 仕方がないな


「あの、すみません。私たちはカルジャスさんに雇われた冒険者なのですが、質問をよろしいですか?」


「ふむ・・・質問をする事を許そう、何だね?」


「ありがとうございます。 私たちは9級のPTなんですが、他の冒険者の皆様のランクは同じなのでしょうか?」


「新人の冒険者であったか・・・ふむ・・・弟よ、最高ランクの冒険者のPTはいくつになるのだ?」


「はい、兄上。 最高ランクですと5級となります」

 キザサにそっくりなイタチの獣人が答える


 そっくりだなぁ・・・双子だったりするのかな? いや、無いか体の大きさが違うし


「そうかそうか・・・ふむ、ではハンデをやったほうがいいのではないかな? 圧倒的にこちらに有利だと少々張り合いがないと言うものだろう」


「はい、その通りですね兄上! まさか9級とは思ってみませんでした!」


「それならば、私どもが先に入らせていただけませんか?」

 俺は手を上げて聞いてみる


「それは出来んな! お前達が死んでしまえば迷宮が強化されてしまうではないか! それだけは出来ぬ相談だ!」

 キザサ弟が、こちらを指差し叫ぶ


 何かいい打開策は無いか? 強さを見せるのは下策だ・・・何をすればいい?

 そう思っていると、いつの間にかカルジャスさんが隣に立っていた


「お待ち下さい! 彼らは最近冒険者になったばかりですが、強さは私が保証します! どうか、お願いいたします」

 カルジャスさんは、そう言うと片膝を着き、騎士として頭を下げる


 おお! 土下座ではないけど嫌なやつを前にしてちゃんと頭を下げたな!


「話は聞かせてもらった! 迷宮への探索を1日早めるのを副隊長のヒレザンが許可を出そう!」

 ギルドに入り大声でヒレザンさんが叫ぶ


 あれ? ソテツさんは? 何かあったのかな?

 そう思ったとき、ソテツさんが入ってきた・・・タイミング遅くない?


「あぁ、うん、それがいい! そうしよう!」

 ソテツさんが入ってくるなり片言で言う


 まさか・・・隊長なのに緊張してたのか!? お腹おさえてるって事は緊張でお腹壊したとかかもな・・・

 こうして1日早く迷宮にはいる許可を得られた・・・キザサ兄弟はものすごい嫌そうな顔をしていたが


 特に準備する物などは無く、早速迷宮の入り口のある建物へと向かう


「ヒレザンさん、ソテツさん大丈夫ですか?」


「いつもの事ですよ、緊張のピークを過ぎれば何事もなかったようになります」


 隊長がそんなんで良いのかね? まぁ俺には何も出来ないけど


「あぁ、そうなんですか・・・あと、迷宮の注意事項とかはありますか?」


「そうですね・・・今回は出来る限り魔物を倒し、その死体も回収していただきたいです。

 駄目なら魔石のみ回収をお願いします。 注意事項とすれば約10分すると魔物が吸収され回収不能になりますので、強い魔物から順に解体していただけるとありがたいですね」


「それは、マジックバッグ持ちなのでそれは大丈夫だと思います。 他には何かやったほうがいい事は無いですか?」


「マジックバッグですか、なるほど・・・あ、すみません、他には特に無いですね」


 あら、雨が降ってきたな・・・迷宮に入るから関係ないか

 迷宮の入り口がある建物を囲むように兵士達が立っている。

 雨が降ってきてるのに大変だなぁ・・・頑張って! と心の中で応援しておく


 迷宮の入り口にある石造りの家の中に入ると、騎士風の男達が盾を構えている。

 たぶん変化があった場合に、外に知らせる役なのかな?

 その奥を見ると、地面に穴が開いており階段が下に向かって続いている・・・底のほうは暗くて見えない

 何の変哲も無い洞窟に見えるんだけど、入って見ればわかるはずだ


 俺達3人は、初めて迷宮の階段を下りて行く・・・思いのほか緊張してくるな

 ゆっくりと下っていくと、かなり大きな洞窟にたどり着き、ケイタ君が光の玉を浮かし奥のほうに飛ばす、その奥には鉄の観音開きの大きな扉が見える。

 つまりここから迷宮なのだろう・・・うわぁ楽しい! 冒険って感じだな


「俺が右扉を押すからショウマ君が左扉押して、ケイタ君が何かあったら即座に対応して」


「はい」 「おう」

 2人が頷きながら言う


「いくよ? 3・2・1 GO」


 扉が勢い良く開くが特に何もいない。 そして、扉を通り抜ける。

 ん? なんか変な感じがしたな・・・他の2人の様子に変化はない・・・特にへんな感覚は無かったのか

 俺の気のせいなのかもしれないな


「良かった。 光を消して見て、もしかしたら壁が光るかも知れないし」


 ケイタ君が光を消すと、薄い緑色に光る土壁が現れる・・・うわぁ思ったより綺麗だなぁ


「光る壁ですか、なるほど・・・土魔法が余り役に立たないと言う意味が分かりました。 折角なので壁の土を取って見ましょうか」

 ケイタ君はそう言うと、壁の土を手に取る

 すると手に取った土の光は消え、ただの土に変わる


「王道のファンタジーの洞窟っぽいね、昨日の話だと罠は無いって話しだし進んでみよう」


「おう! ワクワクするな! なんかこう、冒険してるって気がしてよ!」

 ショウマ君が左掌に右拳を打ちながら言う


「そうだね! そこは同意するけど、安全第一だからね」


「カナタさん、地図通り進みますか? 敵がいる方向に進みますか?」

 ケイタ君が指差しながら言う


「敵がいるほうに決まってんだろ! 調査に来てんだからな!」

 ショウマ君が、腕を組みケイタ君に向けて言う


「ボスを倒せばリセットになるって言っていたでしょう? さっさとボスへ行って倒すのがベストです。解らないんですか?」

 ケイタ君が眼鏡をクイッとしながら言う


「はいはい、落ち着いて! 魔石欲しいから少し遠回りしても倒しながら進むよ。敵を倒したらケイタ君に地図を渡すから道案内は任せたよ」


「解りました。 では行きましょうか」


「え? 地図は見ない? 大丈夫?」


「1階の地図だけは、ほぼ覚えていますので大丈夫です。 余り分かれ道もありませんでしたし」


 そう言うと、外を走る半分ほどの速度でかけていく・・・罠が無いと言っても異変があるんだから止めるべきなのかな?

 いや、時間は有限なんだ。 さっさと奥に向かおう

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