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努力の実る世界  作者: 選択機
第2章 ティンバー・ウルフローナ王国
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第95話 バス回収出発

ブックマーク・評価 本当にありがとうございます

 鎧とロングブーツを全員分作り終え、鞘をナイフ3本分、ロングソード2本分、馬鹿でかい太刀1本分、セスタスの止め具1セット作り終えたところで、ミズキさんから話しかけられる


「カナタさん、そろそろ寝たほうがいいんじゃないですか? 明日は早いと言ってませんでしたか?」

 ミズキさんは、付加魔法を付加しながら俺に言う


「そうだね、なんかプラモ作ってるような感覚で楽しくてさ、寝たほうがいいね」


「付加は、任せてください、明日の出発までには全部終わらせておきますので」


「そう? 助かるよ・・・じゃあ、俺は寝ちゃうね、ミズキさんも早めに寝なよ」


 そう言うと、風呂に入り、さっくりと寝た・・・魔法で作った目覚ましも一応かけておく・・・と言っても、何時間後に目覚ましがなると言うタイマーのような物で、今の時間を正確に測る事が出来ない俺には余り意味のないものかもしれない


 ショウマ君に、明日の朝起こしてくれるように頼んでおいたので早起きしなくても起こしてくれるだろう


 次の日、ショウマ君の訪問により起こされた

 やはり目覚ましをかけた時間が間違っていたらしい・・・まぁしょうがない


 タダシさんとヨシさんが、作ってくれた料理の数々をマジックバッグにしまっていく


「かなり多く作っておいたから・・・まぁカナタ君なら、温め方とか大丈夫でしょう?」

 ヨシさんが、大きな鍋に入った豚汁に似たようなスープを渡してくる


「これは凍らさなくてもいいんですか?」


「凍らすのはカナタ君がやってくれるでしょう?」


「了解です、他にも凍らしたほうがいい物があれば渡してください」


 リョウタロウさんが持っている食料は、何故かしらないが王城への献上品になった・・・

 王宮料理人の料理長が、また土下座をしたらしい・・・まぁ、いいけど

 食料を全部マジックバッグに収納し、防具を取りに地下に向かうとタクミ君とミズキさんに出迎えられた


「すみませんカナタさん、大太刀なんですが鞘を少し作り変えました」

 タクミ君が、会って早々に言う


「いや、構わないけどどんな風に変えたの?」


「実際に見てもらったほうがいいと思うので、こちらへ」


 部屋の中に入ると鞘の両端部分が、カーボンナノチューブで縫ったようになっており黒と赤のコントラストで結構目立つ


「これは、両端にカーボンナノチューブを付けたの?」


「そうです、鞘から抜くのが大変だと思い、横にカーボンナノチューブを付けて簡単に取り出せるようにしました

 まずは、峰のほうのカーボンナノチューブは【伸縮自在】です、一応ですが、そこに指を入れて手で持つ事も出来ます

 刃のほうのカーボンナノチューブは、【自在磁石】になっています、開いたり閉じたりが簡単に出来ますので、上手く行けば居合い切りなんかも出来るかもしれません

 ですが、試作品なので後で調整しますので、試しに肩にかけて使って見てください」


 そう言われて、刀を背負ってみるが、馬鹿でかい・・・とても背負える物じゃない

 背負うのを止めて、言われたように峰の方のカーボンナノチューブを伸ばし指を入れて持ち、刀を出してみる


「これは背負えないけど、取り出しやすいね・・・もしかしてさ、刀身をもっと細くして、鞘自体を手で持ちやすい大きさにしたら、この刀の持ち手に繋げて薙刀みたいにならないかな?」


 いきなり後ろから声がかかる


「なるほど・・・上手くいくかもしれませんね・・・しかし、刀には反りがあるんですよ? それはどうしますか?」

 ケイタ君が、眼鏡をクイッとしながら言う


「それもそうか・・・ごめん、無理だったね」


「いえ、何とかなるかもしれません・・・いえ、男のロマンですね! やります! やらせてください!」

 タクミ君が、嬉しそうに顔を輝かせて言う


「うん、任せるよ、ただ、作りたい物を思いついたら手伝うから言ってね」


「はい! あ! 防具にも魔鉄を取り付けたんですけど、何かあれば言ってくださいね、戻ってきてから調整しますので・・・あの・・・それで、兜はどうしたんですか? 見当たらないんですが・・・」


「寝る前に気が付いてたんだけど、デザインが思いつかなくてさ」


「ゲームの兜のようなデザインを考えて、コノミさんに書いて貰っておきますね、それでいいですか?」


「うん、よろしくね、じゃあ、鎧と武器を付けて行っちゃおうか」


「はい」「おう」

 2人は、同時に返事をし鎧を着ていく・・・なんか、野菜人(解りますかね?)のような着方だな


 Lvを上げに行き(LV27.Lv26)になった

 ミズキさんの魔法だが、もしかしたら新しい魔法も覚えられるかもなぁ・・・25だと覚えられなくてガッカリしていたし・・・光と闇だけ、まだ覚えられてないし

 何かしらの手ごたえがあったのか、ミズキさんはニヤニヤしながら皆の事を待っていた


「よし、じゃあ行きましょうか、皆さん、行ってきます」


「待ってください! これ・・・これを付けてってください、無線機です、尤も作ったばかりなので、どこまで距離が離れて使えるか解りません、ですが、無いよりましだと思います」

 コノミさんが、ヘッドホンにコードが付いている物を渡してくる


 ヘッドホンに付いているコードはイヤホンジャックでは無く、先端に箱型マイクが付いていて、マイクの脇側にボタンが付いていた

 移動中もこれがあれば、話しが出来るって事かいいね


「ありがとう、早速付けて行くよ」


「でも、先ほど出来たばかりで、まだ試作品なので使い勝手を聞かせてくださいね、後で直しますから」


「了解、じゃあ、行ってきます」


「気をつけていって来て下さい」「無理しないでくださいね」

 など笑顔で送り出してくれた


 3人は、門を潜り抜け一気に駆け抜けて行く・・・3人とも兜を被っているので、たぶんだが誰だかは分からないはず・・・

 大進行が収束したので、行商人が結構来ていた・・・その脇を走っていくと、みなが驚愕の顔をしていた

 中には、武器を構えているものも居た・・・シカトして駆け抜けたが・・・


 走っていくと、ケイタ君から

「前方の森の付近で、オーク10匹に襲われている馬車1台と騎士2人が、こちらに向かってきます! 助けますか?」


「了解、さっくり行って助けよう! ケイタ君先行して馬車の人に倒していいか確認! ショウマ君はオークが逃げないようにして! 武器で優先して攻撃を! 試作品だからフレンドリーファイア《味方誤射》に注意!」


「了解です、早速行ってきます」


「おう! 了解だ! 左から回る」


 ギフトと共に魔法も使っているので、かなりの速度が出ているが、2人のスピードは俺から見ても異常だな

 直ぐにケイタ君から、無線が入る


「助けてくれ! だそうです、倒したものも貰っていいとの事です」


「OK、ケイタ君は真正面からよろしく、2人にお願い、最低1匹だけ残しておいて」


 2人から了承を得て、馬車に向かうと直ぐにすれ違う

 オークは1匹の倒されていないところを見ると、ケイタ君とショウマ君が俺が着くのを待ってくれてたようだ

 俺が近くにいる事を確認すると、2人同時に動き出す

 ケイタ君は、剣に纏った風を刃上にして打ち出し3匹仕留め、もう1匹は普通に切って仕留めていた・・・1振りごとに1匹のオークの首と胴を分断させた


 ショウマ君は、1匹のオークを真っ直ぐ左で殴り、オークの顔面を付きぬけたが、風を纏っているので汚れていない・・・2匹目・3匹目も同じく左で殴り顔が弾け飛び、右手で風の弾丸を撃ち出しオークの4匹目が胸から上が消し飛んでしまった


 なるほど、風を撃ち出すことが出来るのか! かっこいいし俺も出来るか試してみるか!

 そんな事を考えながら残りのオークに近づいている


 2人とも、武器の感触にしっくり来ていない顔をしていたが退いてくれ、俺も大太刀を振ってみる

 2匹のオークに首に狙いをすまして風を刃状に打ち出すことをイメージしながら振る

 ケイタ君のときの3倍ほども大きく、はたから見ても空気が歪んでいるのが分かる程の刃が、2匹のオークの首を飛ばすと空に消えていった・・・


「攻撃力強すぎじゃない? オーバーキル過ぎるでしょ・・・」


「首半分で止めようと思い、かなり加減をしたんですが、じゃじゃ馬ですね、この剣は・・・」

 ケイタ君が武器を鞘にしまいながら言う


「殴った感触がねぇよ、どうなってんだこりゃ?」

 ショウマ君が、武器を眺めながら言う


「折角だし、オークの血抜きだけやっちゃおう、ロープ出すね」


「カナタさん、馬車が戻ってきます・・・どうしますか?」

 ケイタ君が、ロープを受け取りながらいう


うわぁ・・・もうすぐ廃村にたどり着くところだって言うのに・・・全く、厄介ごとにならなきゃいいけど・・・

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