表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
言い訳ノート  作者: a i o
9/23

空と舌

青い空を薄く削って

氷にかけた


しゃくしゃくと

それを食べたら

青く染まった舌先が

帰りたい、と

泣き出した



夕焼けをとろり煮詰めて

りんごにかけた


かりかりと

それを食べたら

紅く染まった舌先が

帰りたい、と

泣き出した



夜の星を軽く炙って

弾けたそれを指で摘まんだ


口にしようとする度に

流れて消えて

夜はたちまち

真っ暗になった


すると何だか

悲しくなって

僕の舌先が

帰りたい、と

泣き出したから

空を畳んで涙をぬぐった


ひとしきり泣いたあと

うちに帰って

空を干すと

しとしと雨が降り出した


舌先に触れたしずくが

涙の味に似ていたから


僕の舌は何も言わずに

ただ

静かな雨の音を聞くことにした








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ