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言い訳ノート  作者: a i o
22/23

雨上がり

雨に濡れた落ち葉が

アスファルトにへばりつくのを

見ている


散乱する折れた小枝や

散った花びらは

一様に軽やかさを失って

濃くした色ばかりが

重たげに浮いている


折り畳んだ傘の先端から

こぼれる水滴は

まだ冷たいのに

あっけなく晴れあがった空だけが

涼しい顔をしていて

やるせなさについた息が

もう蒼くなる


雨上がりの

瑞々しい輝きの中で

踏みしめた靴は

水の音を掻き鳴らし

ひどく濁ったその音は

ささくれた思いを

否定などしないから


木漏れ日を捕らえる雫が

惨状すら照らし出し

美しさに変換してしまう前に

いつか

剥がれてしまう傷あとを

僕は丁寧に踏みならした







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