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私と彼の恋模様  作者: 辰野
83/224

83.

 「よし、じゃあまず何から話そうか。久しぶりに堀川さんとゆっくり話せるから時間を気にならずに話せるよ」

 「じゃあさ、ちょっと前原ちゃんに聞いてみたいことがあったんだけど聞いてみていいかな?もしかしたら気分を悪くしてしまうかもだけど」

 「うん?別に聞いてもいいけど気分を悪くするって何で?ミミズとかそういう話?」

 「そうじゃないって。ただね、前から気になってたんだけど……

 犯人、あなたじゃないよね」

 「…………えっ?」


 ほんとは海音ちゃんが来るまで待っておくのが正解なのだろうが勝手に始めてしまっても構わないだろう

 いい加減に私だってイライラして、この怒りを誰かにぶつけたいのだから


 「…………犯人って刑事ドラマにでもハマってるの?前にも刑事ドラマ好きだって言ってたし」

 「そんなことないじゃない。明美は血がダメで刑事ドラマなんて見れないんだし。ほんとうに好きなのは恋愛ドラマでしょ」

 「海音ちゃん正解」


 遅れて入ってきた海音ちゃんの言ったとおり私は血が全くダメである

 刑事ドラマは我慢をすれば見れるものの、そこまでミステリーが好きではないので好んでみることはまず無い

 前原さんには適当に返事をしていたのでそのときは刑事ドラマが好きな設定にしていたのだろう


 「もちろん言わなくても分かるわよね。明美をいじめていた張本人さん」

 「…………なんのことを話しているかサッパリ」

 「じゃあこれを見たら分かるよね。この字と私の上履きに書かれてる文字が全く同じような気がするのは私だけ?」


 そうして前原さんの目の前に突き出したのは一枚の紙切れ

 前原さんと国語の小テストがある前にお互いに出しあいっこをした漢字テストだ


 「に、似てるわけないじゃない!私が書いたわけじゃないんだから」

 「あれ、否定するのはそこでいいの?まだ私たちこの小テストしか見せてないからなんのことなのか分からないと思うけど?」

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