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私と彼の恋模様  作者: 辰野
74/224

74.

 「ごめん、会議がちょっと長引いて遅くなっちゃった。待ちくたびれたよね」

 「ううん、気にしないで。それより早く見回り終わらせちゃおう」


 今の時刻は6時10分と真っ暗とは言わなくてもすでに暗くなりつつある

 この季節では部活は6時までと決められているので部活に出ていた人はぼちぼち帰り始める時間だ

 そんな長い間、会議をしないといけないなんて生徒会の人を尊敬すると同時に私なら絶対にやりたくないと心から思う


 人の前に立つなんて私には恐怖でしかないし、その恐怖と緊張を乗り越えてまで学校を変えたいとは思わない

 別に私が生徒会に入ったところでできることなんてたかがしれているし、学校がよりいいように変わるなら私じゃなくて他に学校を良くしたいと思う人にやってもらう方が学校側としてもいいと思う

 だからこそ私は生徒会の人はすごい人たちだと思うし尊敬もしている

 会議で少々遅れたところで私がとやかく言う権利はない


 「それにしても、いつも前原さんは一人で見回りしているんだよね。一人で寂しくなったりしない?」

 「んー、別に寂しいって思ったことはないかな。先輩たちも気分がいいときは手伝ってくれたりするし、一人でできないような仕事内容じゃないからね。

 私じゃなくても誰かがやらないといけないんだし先輩たちは今年から受験生だから。なるべく負担を小さくするのが私の役目かなって」


 …………立派すぎない!?

 まだ私たち中学2年生なんだよ!?来年は私たちも受験生になるけど、全く実感わいてないのにもう先輩たちをどうフォローするかまで考えているの!?

 大人すぎる…………


 多分こういう人が生徒会長とかになるのだと思う

 私たちの学年で生徒会に入っているのは3人だけ

 副生徒会長が一人と書記が一人。そして環境委員長の前原さんだ

 基本的には総務委員長や環境委員長などの委員長系は3年生がなるのだが、3年生の先生たちがぜひやって欲しいと前原さんに頼んだのだそうだ


 3年生の先生とは全く関わりがなかったのにである

 それほどまでに前原さんのいい噂が広がっていて、特例で2年生である前原さんが環境委員長をすることになったらしい


 前原さんはイレギュラー中のイレギュラーな存在なのである

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