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私と彼の恋模様  作者: 辰野
64/224

64.

 「なんで私たちに相談してくれなかったの!!私たちだって明美ちゃんたちの役にたちたかったのに!!」

 「あははは…………」


 私は電車に乗るなりあかりさんに速攻で捕まってしまった

 もうこの電車が終電だからなのか私が乗った時にはすでにあかりさんたちしか乗っていなかった

 

 そこからはちょっとした説教タイムだ

 内容は海音ちゃんと全く同じ、なんで私たちに相談してくれなかったのかってことだけど言い返す暇も与えてくれなかった


 『でもあかりさんたちは風見ヶ丘中学校の生徒じゃないですし……』ってわずかに抵抗してみたけど、『それでもなの!!』と怒られてしまった

 私が痴漢にあってから、あかりさんとはちょくちょく連絡を取り合っているものの直接会うことはなかった


 それはあかりさんたちが大学受験を控えていて忙しいだろうと思ったからだ

 だから白崎さんとあかりさんには迷惑をかけないようにしていたのに…………


 「まぁまぁ、堀川も反省しているみたいだし許してあげれば。堀川の言いたいことも分かるような気がするし」

 「分かるわけないじゃん!!大学受験がどうとかそんなどうでもいいことを理由に話さなかったなんて!!」

 「いや、どうでもいいとは思わないですけど!?」

 「堀川の言うとおり俺たちは受験生だからな……」

 「受験なんてなくなればいいのよ!!」

 「…………あーー、もうこれは無理だ。堀川、あとは頼んだ」

 「白崎さん諦めないで!!私一人であかりさんを止めるなんて無理だよ」

 「…………限界は超えるためにあるんだよ」

 「超えられるか!!無理なものは無理だから!!というかそれを諦めた人がカッコつけないでください」


 不思議なことに、あかりさんたちと喋っていると私の問題なんて小さく感じられる

 電車に乗ってからまだ十分ぐらいしか経っていないのに私の心の中はすごく軽くなっていた

 無理に慰められるより、こうやって私を自然にいさせてくれるようにしてくれた方がよっぽど気分が楽になる

 こんなことなら早くあかりさんたちに頼ったほうが良かったのかもしれない


 そして海音ちゃんが乗る駅に着く頃には完全におしゃべりモードになっていて、ひどく呆れられてしまった

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