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私と彼の恋模様  作者: 辰野
63/224

63.

 家に帰ったら早速あかりさんに連絡した

 ほんとは明美に連絡してもらったほうがいいのかもしれないが、明美の口から自分はいじめられていて……なんてことは言えないだろうと思ったからだ

 私でも言えそうにないのにそんなことを明美に押し付けるわけにはいかない


 あかりさんはすぐに付き添いの件を了承してくれた

 「何が何でも直人は連れて行くから!!」とスマホから耳を話したくなるほどの声で言っていたので大丈夫だろう


 どのような感じでいじめられていたのかも少しは話しておこうかと思っていたけど、電話越しにでも伝わってくるような強い怒りを感じたのでやめておいた

 流石に私たちが通っている風見ヶ丘中学校にまで殴り込んでくるのは遠慮したい

 あかりさんならやりかねないので何度も釘を刺して電話を切った


 「全ては明日…………か」


 ちょっと急な話かもしれないが明後日の金曜日まで待つと土、日と日付が空いてしまう

 次に私たちが登校するのは月曜日なのでいたずらは土曜か日曜日にやる確率の方が高いように思えたからだ

 来週まで待つという選択肢もあったが、私もあかりさんも早くこの苦痛から明美を助けてあげたいと意見で一致したので明日ということになった


 明美は浜口が入院した時から随分と明るくなっている

 それはいじめられる前と変わりがないほどに

 けど明美の心の奥底にはまだ苦痛が残っていると思うのだ

 あれからいたずらの内容も悪化してきているし、明美が気にしていないわけがない


 「それにしてもなにが原因で……」


 明美は人に悪さをするような子ではないし、私みたいに憎まれるようなタイプじゃない

 どちらかというと人から感謝されて大事にされるほうだ


 そんな明美をなぜいじめるような人が出てきたのだろうか

 いじめの内容で白崎さんについて触れていたことがあったが、あくまでもいたずらの対象は明美のようで、あまり深入りはしてこなかった


 今はもしかしたらこの人なのかも……という疑惑を持つような人もいないし、明美も身に覚えがないと言っている

 つまり私たちは犯人像が全く予想できていないのだ

 分かっていることといえば相手が女子の可能性が高くて几帳面な性格だってことだけ

 こんなに少ない情報で一人の人物を確定しろという方が無理である

 むしろ犯人の人数さえ特定できていないと言ったほうがいいのかもしれない

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