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私と彼の恋模様  作者: 辰野
60/224

60.

 「えっ、海音ちゃん今日で学校に行くの二回目なの!?」

 「そうなのよ、ふわ~~」


 重い瞼を無理矢理持ち上げながら向かう学校ほど嫌なものはない

 朝までゲームをしてそのまま学校に行くというパターンは何度かあってだいぶ体制がついているけど早起きするのは思っていた以上に辛かった


 あれから一週間、私たちはまだ明美をいじめている犯人を捕まえられずにいる

 放課後は生徒会の人が見回りをしているので落書きをするにもする時間がない

 なら、犯人は朝早くから学校に来てイタズラしているのではないかと思って今まで明美と二人で朝早くから学校に行っていたのだ


 それでも見つからないから今度は私一人で始発の電車に乗って行ってみたけどそれでも遅かった

 けど何故か今日はサインペンで落書きはされているものの、紙切れだけ入っていなかった


 つまりこれは相手が登校している私に気づいて途中で止めたってこと

 いくら学校中を探し回っても見つからなかったけどその誰かさんはまだ日が完全に登っているか登っていないかぐらいから学校に来ていることになる


 「…………本当にそうなのかな」

 「しかないでしょ。そうじゃないとできないもん」

 「けど何回もそんな時間に学校に来ていたら心配されないかな」

 「心配って誰に?」

 「親御さん」


 確かに私が明美を誘わなかったのは明美は朝がとんでもなく苦手だから無理だと思ったからだけど一番は明美のお母さんがすごく心配するのではと思ったからだ

 だから私一人で学校に行こうと思ったのに私も家を出るときに親からひどく心配された

 なんで今日はこんなに早くから行くのか、電車はちゃんとあるのか、朝ごはんはどうするのか、明美も一緒に行くのかだとかそれはもううんざりするほど聞かれた

 最近あんまり仲は良くないけどそれでも心配してくれているんだと思った


 なら明美をいじめている犯人も同じような状況になっているのだろうか

 もしかしたら親御さんがお仕事でいないだとか私以上に仲が悪い親子関係なのかもしれないが明美の言うとおり犯行は朝だと決定付けるには早いような気がする


 「もしかしたら犯行時間が朝って決め付けることはダメだったかもね。もしかしたら夜中に学校に出直しているのかも」

 「えっ、夜中!?」

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