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私と彼の恋模様  作者: 辰野
59/224

59.

 「よかったね、浜口くん。命に別状はなくて」

 「中学生の喧嘩で命までは奪わないと思っていたけど後遺症とかがなくて良かったわ。骨はボロボロだけど……」


 殴られて骨が折れるのもかなりの痛手だけどそれでも命に異常はなくて良かった

 けどそれは相手が殴ってきたからそのぐらいで済んでいただけで、もし鉄パイプとか鈍器を使われていたら本当に危なかったかもしれない

 彼は文字通り命懸けで明美を救ってくれたと言っても過言ではないと思う


 「あとは私たちの方の問題を解決するだけね。と言ってもあともう少しで決着がつきそうだけど」

 「もしかしてなにかわかったの!?私が盗み聞きする前になにか言っていたの?」

 「……ちなみにどこから聞いていた?」

 「浜口くんが三島さんに私を脅してこいって言われてたってとこ」

 「それかなり序盤!!その時からいたなら病室に入ってきたら良かったのに」

 「なんだか入りづらくて」


 まさかそんな最初の方から聞かれていたとは思わなかった

 精々浜口が話し始めてからどこかのタイミングで聞いていたのかと思っていたのに


 「じゃあ私からヒントをあげる。明美は言ってくれなかったけど紙切れには文字が書かれていて、しかも下駄箱の壁にも文字がビッシリ書かれていたんだよね」

 「うっ……黙っていてすみません。その通りです」

 「じゃあ明美ならこの作業どのくらいのスピードでできる?」

 「んーー、二時間もあれば足りると思うけど」

 「そう、少なくとも5分とか短い時間じゃ絶対にできないってこと」


 確かにこのいじめはかなり手がこっている

 紙切れ一枚一枚に悪口を書いて下駄箱の壁まで黒いサインペンで埋め尽くす

 あまりの徹底ぶりにいじめ慣れているのだろうと予想がつくが、だからといってこれを短時間で終わらせることができるだろうか


 そしてもう一つ手がかりがある

 浜口は三島に明美を脅すように言われて私たちに接近してきた

 今更それを疑うわけではないがそもそもなんで三島は明美が痴漢にあっていることを知っていたのだろうか


 普通なら直接見たと思うだろうが、あんな人が電車に乗っていたら誰だって避けると思う

 それに不良がわざわざ満員電車に乗るだろうか

 無理矢理にでもその電車に乗って学校に登校するとかはまずありえない


 ならなんで三島は明美が痴漢に遭っていたことを知っていたのか

 誰か。つまり明美をいじめている犯人が三島に教えたかもしれないってことだ


 もしその仮定が合っているとしたら、その人物は三島とどこかで繋がっていて、明美の下駄箱に長いあいだ細工をしていてもバレないような人だってことになる

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