41.
授業が終わり、部活に行ってもいつものように手が進まなかった
明美が部活に来ないのは最近では珍しくない
いつもなら私と一緒に帰るためにいやいや部活に来ていたのに、来る気配さえない
明美のことも心配だが、浜口の言葉が気になってしまって部活どころではなかった
「で、聞きたいことって何?」
やっとのことで部活も終わって教室に行ってみたらすでに浜口は待ってくれていた
日が長くなっているとはいえ、そろそろ外は暗くなり始めている
「いきなり直球だなぁ。もしかしたら告白なんじゃ…………とか思わないわけ」
「私がそんな可愛らしい子に見える?冗談はいいから早く本題に入ってよ。早く家に帰りたいんだから」
…………やっぱり告白じゃないんだ
自分で告白じゃないだろうって結論を出したのに少し落ち込んでいる私がいた
どうせいつもツンツンしてるからそんな風に思ってくれる人なんてこれっぽっちもいないだろうけどね
…………余計に傷ついたかも
「じゃあご希望に答えて早速本題に入らせてもらうよ。……俺が聞きたいのは堀川のことだ」
「堀川って明美のこと?なんで私にそれを聞くわけ?……あっ、分かった。もしかして明美のことが好きだったりするの」
明美なら身長も高くて可愛らしいし、実際にモテている
明美に告白するから手伝ってくれとかだろうか
それなら私だって全力で協力してやりたい
「好きじゃない、けど心配なんだ」
「……それって遠まわしに好きって言ってない?」
「そうじゃない。堀川がイジメられてる可能性がある」
「…………は?」
浜口からでてきた言葉に一瞬私の思考回路が止まった
もしかしたら一瞬と言わずに3秒くらい止まってたかもしれない
「………………えっ、でもあの子はそんなこと一度も」
「堀川を信用していない訳じゃない。脅されてる可能性があるってことだ」
「…………どういうことか説明してもらおうか」
「俺が知ってることは全部話す。そもそもそのつもりで読んだからな。とりあえず見て欲しいものがある」
そう言って浜口はなにも言わずに教室を出て行った
私も収まりきれない怒りをあらわにしながらその後をついていく
明美がいじめられているなんて信じたくないが今はこいつの後ろを黙って歩くしかない




