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私と彼の恋模様  作者: 辰野
40/224

40.

 最近、明美の様子がおかしい


 ここ1週間、明美は必ず1時間目は保険室に行ってるし、心なしか日に日に元気がなくなってきているように思える

 帰るときもいつも一人で先に帰っちゃうし、私と目を合わせようとしない

 明美は学校をサボるような子ではない、むしろ私にはなにか隠しているように感じていた


 けど私からはなにも聞かないようにしていた

 明美も本当に頼って欲しい時は自分から言ってくると思ったし、私には言いにくいことなのかもしれない

 そんな甘い考えを持っていたのがいけなかった


 「垣根沢。今日の部活が終わった後に教室で待っててくれないか。聞きたいことがあるんだ」


 いつものように図書委員の仕事をしていたときのこと、最近は明美も来てくれないし利用者もそこまでいなくていつも暇を持て余していた

 そんな時にクラスの男子に呼び出しをくらったのだ


 最初は告白なのかと思った

 こんな私でも一応、お年頃の女の子。期待するなと言われてもつい期待してしまう

 生まれて初めての経験に心が躍っていた


 けど変だと思ったのは5時間目の授業の時だ

 私は浮かれてその人の言葉を一字一句ノートに書いて思い出していたら少し文が変だと思ったのだ


 『部活(..)が終わったあとに教室で待っててくれないかな。聞きたい(..)ことがあるんだ』


 放課後ではなく部活が終わったあと、話したいことじゃなくて聞きたいこと

 部活が終わったあとなのは聞かれたくないだけなのかもしれない

 けど告白するのに聞きたいこととは普通言わない

 聞くってことは質問をするってことじゃないのだろうか


 なにが、と聞かれても答えられない

 でも人に聞かれたくないことなのは確かだ

 …………まぁ、私としては告白でもいいんだけどね

 もしかしたら俺のことをどう思うのかとかかもしれないし


 でも自分で考えておきながらそれは恐らくないだろう

 彼との接点があまりにもなさすぎるし、同じクラスになったのも今年が初めて

 いくらなんでも顔を合わせるようになってから2ヶ月ちょいで告白は早すぎるような気がする


 それに、彼(浜口というらしい)がそのことを私に伝えたときの表情を思い出したらただ事ではない気がしてきた


 普通、告白するための呼び出しをするなら顔がにやけたり、緊張して強ばったりするはずだ(少くとも本では)

 でも彼の表情はそのどれでもない真剣なものだったような気がする

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