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私と彼の恋模様  作者: 辰野
39/224

39.

 「明美、ただいまーー」

 「あっ、お母さんおかえり。ご飯できてるよ」

 「いつも悪いわね。あ、もしかして今日のご飯はカレーかな」

 「ブッブー、残念。ビーフシチューでした」

 「ちょっとその判定厳しすぎない!?カレーもビーフシチューも匂いほとんど変わらないじゃない!!」


 お母さんが帰ってくるのはいつも10時くらい

 先に食べてていいよと言われてるけど一人で食べる料理はおいしくないので私もこの時間に晩ご飯を食べる


 いつも10時までは掃除とか洗濯とかの他の家事をしてなるべくお母さんの負担を減らそうとしている

 ご飯を食べたあとも家事を手伝おうとするが子供は学ぶものですってすぐに追い返される

 じゃあ家事を学ぶって反論したら家事はいやでも学ぶことになるわよって返されたこともあったっけ


 だからお風呂に入ったりした後は私のちょっとしたブレイクタイムだ

 図書室で借りた本を読んだり友達とLIMEしてたりする


 でも今日はいつもと違ってどうやって上履きを処分するか考えることにした

 隠すにしてもこの狭い部屋の中、すぐにバレてしまいそうだ


 もう一度上履きを見ても中敷に『痴漢女』とでかでかと書かれている

 これを書いた相手は私に『痴漢女』という名札レッテルをつけたかったのかもしれない

 付ける理由も動機もあやふやだがこれが私に考えられる精一杯の答えだ


 けどそんなことを考えたところでこの文字は消えることはない

 『痴漢女』という名札レッテルは一生消えないのだ


 「あ、そうだ」


 消えないなら隠せばいいんだ


 上履きに書かれた『痴漢女』という文字はもう消すことはできない

 けど修正テープでその文字を隠すことはできるかもしれない


 皮肉にもこの文字を消そうとずっとブラシで擦っていたので中敷の部分は文字を除いたら真っ白である

 この上に修正テープを貼ってもじっと見つめない限り文字が書いていたことなんてバレまい

 これでやっと落書きされた上履きは捨てることができそうだ


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