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私と彼の恋模様  作者: 辰野
33/224

33.

 あれからなにも問題なく1日が過ぎていった

 誰も私が痴漢にあったことを知らない、誰も私にそれに対してちょっかいを出してくる人はいない

 平凡で平和な毎日を送っていた


 ……そう、今日までは


 「なによ……これ」


 学校について下駄箱を開けてみるとそこには黒いサインペンでなぐり書きされていた

 中にはどこで拾ってきたのか蛇の抜け殻まで置いてある


 ブス、死ね、バカ


 イジメに使われそうな単純な言葉

 それでも普通の人は傷つくがそれ以上に傷つく言葉が私にはあった


 『痴漢女』


 その言葉を見たとき衝撃を受けた

 痴漢女、つまり私が痴漢にあったことを指しているっていうこと


 もちろん私の勘違いってこともある

 痴漢にあった女ではなく、痴漢をした女

 見方によってはそう解釈することもできる


 だけどこのタイミングでそう解釈することは私にはできない

 そもそも女性が痴漢をすることさえかなり珍しい

 痴漢は男性がするものという典型的な考え方があるので認知度もかなり低いはず

 私は痴漢にあってからいろいろと調べて知ったけど普通の人が知っていて、それを私への悪口に使うことはまずないだろう


 つまり、これは私が痴漢にあったことを知っている人がこの学校にいて、私をいじめ始めているということだ


 「明美?どうしたの、固まって」

 「ううん、なんでもないよ。さ、早く教室行こ」


 このことは絶対に海音ちゃんに知られてはならない

 海音ちゃんのことだ、このことを知ったらすぐにでもこんなことをした人物を探し出すだろう


 けど私はなるべくこのことをおおやけにしたくない

 もし下手に動いて学校中に私が痴漢にあったことがバレたらもうここにはいられなくなる

 海音ちゃんとも、これまで仲良くしてくれた友達も、先生たちとも二度と顔をあわせられなくなる

 そんなことにはなりたくない


 頑張るんだ、私一人で

 いつも海音ちゃんに頼ってばっかりじゃいけない

 周りに迷惑をかけないように、私一人で

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