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私と彼の恋模様  作者: 辰野
16/224

16.

 「…………そんなに落ち込まないでさ、もしかししたら緑三島高校って可能性もあるじゃない」

 「うん…………そうだよね…………次、行こっか」


 明美は見るからに落ち込んでしまっていた

 それもその筈である

 もし緑三島高校も違った場合手がかりはなくなってしまうのだから


 しかも緑三島高校は距離的にも条件的にも少し厳しい

 津軽高校と比べるとみるからに可能性が落ちてしまう


 明美は落ち込んだまま次に来た電車に乗り、緑三島高校の最寄駅まで行った

 私たちの間になんの会話もなく、ただただ電車に揺られるだけの時間だった


 緑三島高校はこの最寄り駅についてそこからバスを使って30分

 今度はわざわざ高校まで行かずに駅で次の電車が来るのを待った


 気づいたらお昼も過ぎていてお腹が空腹を訴え始めていた

 次の電車が来たらお昼にしようと明美に言ったその時である


 一人の女子高校生が駅のホームに入っていった

 髪はロングで高校生にしては胸も大きい

 足も女の私でさえ見とれてしまう程の美脚で絵に描いたような美人さんだ


 その人は次の電車に乗ろうとしているのかホームの椅子に座ってからスマホをいじっている


 これは一つのチャンスである

 次の電車まであと20分近くあるのでその間になにか聞き出せるかも知れない


 「明美、ちょうどいいからあの人にいろいろと聞いてみようよ」

 「えっ、あの人に!?なんだか申し訳ないよ」


 明美も私と同じように目線があの人に吸い寄せられていた

 たぶん話しかけたくても話しかけれないのだろう


 「でも、今を逃したらもう情報が手に入らないかも知れないんだよ」

 「う…………そ、そうだよね。聞いてみよっか」

 「よし、決まりね」

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