『淘汰されし祈り』
掲載日:2025/11/20
人間社会における淘汰/逆淘汰についてのソネットです。
ひとは誰も 声を持たぬ風
名もなく 朝露に消え
窓辺の光に そっと触れ
選ばれぬまま 都市を巡る
都市が 声をかき消すとき
沈黙は ひとつの終わりの影となる
それでも 風は 夢の中に在り
誰かの頬を やさしく撫でる
ひとつの道を 歩む者たち
その足音は 詩のように淡く
封を切られぬ 手紙のように
そして 風は また巡る
選ばれぬ者の 祈りを抱いて
眠る扉に 風の気配を残して
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読んでくださった方々、ありがとうございました。




