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違和感。

腰に異変が起きた。いや、これは比喩ではない。本当に、腰のあたりから何かが這い上がってくる。まるで、お茶目な妖怪が「やあ!」と挨拶でもしているかのような、鈍い痛み。

「おいおい、冗談だろ……」

思わず独り言が漏れる。ベッドの上で恐る恐る体を動かすと、腰の妖怪は「もっと構ってくれ!」とばかりに存在感を増す。これは、もしや、あの最凶の敵「ぎっくり腰」が攻めてくる前触れか? 脳裏に、激痛に悶え、コントのオチみたいに床に転がる自分の姿が浮かび、全身から冷や汗が噴き出した。

「今日は絶対に仕事を休むぞ!」

そう決意して携帯を手に取ったその瞬間、ふと思い出した。そうだ、今日は休日出勤の代わりにもらった、振替休日だったのだ。

俺はゆっくりと、そして、ものすごく慎重に布団に潜り込む。まるで時限爆弾でも抱えているかのように。痛み止めも、湿布も、テーピングも、全部いらない。ただただ、この腰の妖怪が「もういいや」と諦めてくれるまで、たっぷり眠ればいいのだ。そうか、俺は、最大の危機に直面していると思いきや、最高のプレゼントをもらっていたのか。安堵のため息が、静かな部屋に溶けていった。この腰の痛みが、最高の目覚まし時計になった日だった。



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