魔王討伐編~役割~
「あのさ、なんで魔王城に向かってるの?」
手尾「言ってなかったっけ?」
「うん」
手尾「それは昔の魔道具?というものを見てみたかったからだよ」
「今もあるの?」
手尾「うん。健在だと思うよ。だって魔王倒されたのって意外と最近じゃん。しかもここら辺強い魔物多くて近寄りたくないっていう冒険者の方が多くなってきているからね」
女神「そうなんだ、ちなみになんだけどさ、今更な感じあるかもしれないけど、なんか役職決めたりしないの?」
器を与える神「どういうこと?」
女神「例えば、雫が前に出て戦って、手尾が後ろで補助して、みたいな」
「そういえば、役割どころかそれぞれ何ができるのかすら知らないな~」
手尾「じゃあさ、それぞれ何が得意なのかを言ってそれを実演しようよ!」
器を与える神「でも、対象者が必要な補助が得意とかいうのはどうするの?」
「それは聞いてからでいいじゃん」
器を与える神の少し考えれば解決策が思い浮かぶ質問を投げかけてきたわけであったが、ここで正論を言わずに便乗しとけばよかったかもしれない。だって俺得意分野とかないんだもん!
女神「じゃあ、私からね!私の得意分野は前衛だよ!」
「そういう事じゃなくて、何て言うんだろうな~」
手尾「前衛、とかじゃなくて前衛の物理分野とか、前衛の魔法分野とかだよ」
女神「それなら前衛の魔法かな」
器を与える神「なんかこれ学校の選択科目みたい」
「まあこいつは3年間ずっとあの牢獄に捕らえられてたんだからしょうがないよ」
女神「可哀そうだよね」
手尾「だけどその牢獄に捕らえられた年が長いほど、心も変わるんだよ。しかもそこで知識もつくんだよ!君ももう一回あそこ行ったら⁉」
「確かに!もう一回通うか!」
手尾「え、ちょろ」
「ふっ!騙されたな!俺がそんなちょろいと思ったか⁉」
手尾「だるっ」
器を与える神「俺の得意分野言っていい?」
「いいよ」
器を与える神「俺の得意分野は前衛」
女神「のなに?」
器を与える神「いや、俺このセリフのかぎかっこの前に名前書いてあんじゃん?」
「うん」
器を与える神「俺実は器を与える神じゃなくて器を『操る』神なんだよね」
「で?」
器を与える神「そっけないな。でなんだが、だから相手の器を消して無に帰すことが出来るんだよね」
「前々から気になってたんだけど、器って何のこと?」
器を与える神「それは魂だよ」
女神「そうだったんだ。体の方だと思ってた」
手尾「せめて神のお前は知ってろよ」
器を与える神「で、だから俺の立ち位置は後方なんじゃないのかな?」
「あっそ。じゃあ次、手尾で」
手尾「僕は、物理で前衛だな」
「俺は」
と言って詰まってしまう。いや、魔法もできるし物理もいけるしスキルも何でもできるし。だったら俺一人でいいんじゃないか?
一回シュミュレーターで試してみよう




