五話 今日も二匹は幸せ猫
お空の上に戻った幸せ猫、女の子のことを考える。
あの子へのお返し、どうしよう。お家を立派にしてあげる? 美味しいご飯を用意する? 服を豪華にしてあげる?
顔を見合わせ、二匹はだめだめと首を振る。
あの子、この家が好きなんだって言ってたよ。ご飯もこれで満足だって言ってたよ。服もこれが気に入ってるって言ってたよ。
女の子は欲がない。二匹はうんうん頭を捻る。
女の子への恩返し、悩む二匹は悩み猫。
ふと片方がこう言った。
あの子、動物が好きだって言ってたよ。
それにつられて、もう片方も言った。
じゃあ、動物に好かれる幸せはどうかな。
二匹は顔を見合わせ、にっこり笑った。
それにしよう。それがいい。女の子への恩返し。
二匹は喜んで泉へと向かう。嬉しそうに、楽しそうに、走る二匹は幸せ猫。
泉に行って、幸せ猫たちは呼びかける。
あの女の子を映してほしいな。あの女の子はどこにいる?
ほんの少し間が空いて、泉に女の子が映る。手に籠を提げて、森で木の実をとっている女の子。
それを見て、二匹は泉に前足をつける。片方は左足、片方は右足。揃えた前足から、女の子に幸せが降り注ぐ。
女の子から貰った幸せ、その子にお返しお裾分け。
すると女の子に向かって、たくさんの鳥がやってくる。肩に留まったたくさんの鳥に、女の子はびっくり顔。
リスやウサギもやってきて、女の子の足元に集まった。
大好きな動物に囲まれて、びっくり顔の女の子、みるみるうちに幸せ笑顔。
それを見て、二匹は顔を見合わせて笑い合った。
良かった良かった。あの子、喜んでくれたよ。良かった良かった、嬉しいな。
二匹は嬉しくなって草原を駆け回る。
楽しそうに、幸せそうに、草原を走り、駆け回り、気が変わったら上に下にともつれあう。
嬉しそうに笑う二匹は、今日も幸せな幸せ猫。
おしまい
これにて完結です。『幸せ猫』を読んでくださりありがとうございました。
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