四話 女の子と幸せ猫
さあここよ。
着いた家は、ボロボロ粗末な一軒家。
二匹と中に入った女の子、二匹を地面に置いて、小さな台所に向かう。
どうぞ、これしかないけれど。
戻ってきた女の子の手にはお皿が二つ。その中には温かいミルクが入ってた。
二匹はペロペロミルクを舐める。甘いミルクは優しさの味。
美味しいね。美味しいね。
笑い合う二匹は、今はちょっぴり幸せ猫。
二匹がミルクを飲む間、女の子がお話しする。
古いけど両親と暮らした思い出のある家。豪華じゃないけど充分美味しいご飯。粗末だけど気に入っているワンピース。遊びに来てくれる動物たち。
女の子の幸せのお裾分け。
ほっこりする二匹は、さっきよりも幸せ猫。
二匹が食べ終わると、女の子は微笑んだ。
お腹いっぱいになったら遊びましょう。
その手にあるのは、道で摘んだ猫じゃらし。
ふりふり動かされるそれに、二匹はばっと飛びついた。
右へ左へ。前へ後ろへ。上へ下へ。夢中になって追いかけるうちに、二匹はすっかり楽しくなってきた。
楽しいね。楽しいね。お空の上みたいだね。
追いかけるうち、次第に二匹はもつれあう。
片方が上になり、もう片方が上になる。そしてもう片方が上になり、またもう片方が上になる。
楽しくって笑い合う二匹は、もうすっかり幸せ猫。
ふふ。もう大丈夫みたいね。
いつの間にか軽くなった体に、二匹の猫はびっくり仰天。小さな羽をぱたぱたさせた。
ありがとう。ありがとう。あなたのおかげで助かったよ。
喜ぶ二匹は幸せ笑顔。笑ってお礼を言いながら、女の子の周りをふわふわ飛んだ。
よかったわ、今度は気をつけるのよ。
そう言った女の子も、二匹の喜びに幸せ笑顔。
女の子に手を振って、二匹は空の上へと帰ってく。
よかったね、帰れて。あの子と会えたおかげだね。何かお礼がしたいな。帰った後で考えよう。
二匹はにこにこ幸せ笑顔。
飛びながら笑い合う二匹は、今はすっかり幸せ猫。




