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幸せ猫  作者: 神輿 結
4/5

四話 女の子と幸せ猫


 さあここよ。 


 着いた家は、ボロボロ粗末な一軒家。

 二匹と中に入った女の子、二匹を地面に置いて、小さな台所に向かう。


 どうぞ、これしかないけれど。


 戻ってきた女の子の手にはお皿が二つ。その中には温かいミルクが入ってた。

 二匹はペロペロミルクを舐める。甘いミルクは優しさの味。


 美味しいね。美味しいね。


 笑い合う二匹は、今はちょっぴり幸せ猫。



 二匹がミルクを飲む間、女の子がお話しする。

 古いけど両親と暮らした思い出のある家。豪華じゃないけど充分美味しいご飯。粗末だけど気に入っているワンピース。遊びに来てくれる動物たち。


 女の子の幸せのお裾分け。

 ほっこりする二匹は、さっきよりも幸せ猫。



 二匹が食べ終わると、女の子は微笑んだ。

 お腹いっぱいになったら遊びましょう。


 その手にあるのは、道で摘んだ猫じゃらし。

 ふりふり動かされるそれに、二匹はばっと飛びついた。


 右へ左へ。前へ後ろへ。上へ下へ。夢中になって追いかけるうちに、二匹はすっかり楽しくなってきた。


 楽しいね。楽しいね。お空の上みたいだね。


 追いかけるうち、次第に二匹はもつれあう。

 片方が上になり、もう片方が上になる。そしてもう片方が上になり、またもう片方が上になる。


 楽しくって笑い合う二匹は、もうすっかり幸せ猫。


 ふふ。もう大丈夫みたいね。


 いつの間にか軽くなった体に、二匹の猫はびっくり仰天。小さな羽をぱたぱたさせた。


 ありがとう。ありがとう。あなたのおかげで助かったよ。


 喜ぶ二匹は幸せ笑顔。笑ってお礼を言いながら、女の子の周りをふわふわ飛んだ。


 よかったわ、今度は気をつけるのよ。


 そう言った女の子も、二匹の喜びに幸せ笑顔。


 女の子に手を振って、二匹は空の上へと帰ってく。


 よかったね、帰れて。あの子と会えたおかげだね。何かお礼がしたいな。帰った後で考えよう。


 二匹はにこにこ幸せ笑顔。


 飛びながら笑い合う二匹は、今はすっかり幸せ猫。

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