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来世は良い人生でありますように  作者: 三ki
アルタミラ編
99/121

99,報告

アンに向かって走ってきたシトラは、そのまま後ろに背負っているリエルごと、アンを抱きしめる。


「心配したよーー。ティアラとイドラの班と急に連絡取れなくなってね、それで今度はアンの班の方も数時間前に連絡が取れなくなったから、、、、」


泣きそうになりながらシトラが言う。

ルビアとイリアも軽く手を上げて挨拶してくれる。


「2人とも随分と血だらけだけどどうしたの? 大丈夫?

ウェアは? この2人は?」


「私達は服が血だらけなだけだから大丈夫…

それとこの2人は味方だよ。

とにかく報告したいことが山ほどある。

出来ればグラム大将に直接話したい。

グラム大将いる?」


敢えてウェアに対することを何も言わないことで何かを察したようだ。しかし、だからこそ真剣な顔つきになったシトラが答えてくれる。


「…いるよ。私達は今まで緊急会議中だったの。

あなた達との連絡が途絶えたから。

私達が本部にいるのもそのせい。」


「そう…ありがとう。

せっかく久しぶりに再会したのに悪いけど、急いでるから…」


「うん。分かった。グラム大将のところへ案内するよ。」


アン達はグラム大将のところへ案内された。

その前に、まずリエルを病院へと運んでおいてもらう。

グラム大将は会議中だったが、連絡がつかなかったアンが帰ってきたということで、特別に会議を抜け出してもらった。


「お忙しい中ありがとうございます。」


会議室から出てきたグラムにアンが軽く一礼する。


「よい、それよりも早く報告を頼む。」


グラム大将はアンの後ろにいるキラーとレイを軽く一瞥し、付いてくるよう手で指示を出した。

付いていった先は、作戦会議室だ。

ここは盗み聞きのリスクがなく、内密な会話をするのにはうってつけの場所だ。

中に入ると、椅子が4つ、机が1つ用意されていた。

準備の良いことだなと思っていると、グラム大将が奥の椅子に座り、それに向かい合う形でアンとキラーとレイが座る。


「それでは報告を頼む。大丈夫、ここでは盗み聞きのリスクはない。」


「はい、ではまず私から。」


アンはそう言ってから報告を始めた。

報告の内容は、アルタミラに入ってからのことまで遡る。そして段々と重要度の高い報告へとなっていく。

シャーロット家のことや、ラース中将が裏切っていたこと、リエルが暴走したことなど。


「…なるほど、それは大変だったな。お主達だけでもよく無事で戻ってきた。本来なら労をねぎらいたいところだが、悪いが状況が状況だ。すぐにでも任務についてもらうぞ。まずは、そうだな…リエルのことを見張っていてくれ。また暴走されたらたまったもんじゃない。そしてリエルが目覚めた、目覚めそうだったら真っ先に俺を呼べ。リエルが目覚める際には、俺も一応立ち合おう。」


「はっ!」


アンは立ち上がり、一礼してから部屋を出る。

そしてキラーが椅子を真ん中に持ってくる。


「では、2人を代表して私から話します。」


「はい、お願いします。さっきのアンの話であった予言のようなことも全て話してくださるのでしょうか。」


「はい、話しますよ。アルタミラの全てをね。」

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