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来世は良い人生でありますように  作者: 三ki
アルタミラ編
78/121

78,アルタミラ

新しい担任のラース先生は、見た目通り暗いが良い先生だ。

優しいし教えるのが上手い。

ラース先生の軍での位は中将だ。なので当然ながら強い。

オレも何度か戦ったが、勝てる未来が見えなかった。

ラース先生の”スキル”は”剣”で、1つの超高性能な”剣”を生み出すのではなく、大量の”剣”を生み出してその全部で攻撃してくる。

ラース先生が手を構えると、無数のワープゲートのようなものが生み出され、そこから”剣”が小さく顔を出している。

そして、ラース先生が攻撃しようと思うと、勢いよく発射される。その威力が凄まじく、オレの”サイコキネシス”では減速が良いとこだ。

しかもその発射された”剣”は、なんと遠隔で操作可能のようで、前だけに集中していたら後ろから刺された(寸止めだが)ことも何度もある。

とりあえず当面の目標はラース先生ということだ。


それから数ヶ月経ち、季節はもう冬を越えて春になった。

あれから元ヴァルランダ、現アルタミラとの国交はあまり良いものではない。

本当にかつて中立国だったアルタミラなのか、というほどだ。

しかも最近ある事実が発覚した。

ツァンバルの孤児院、アリスちゃんの事件の黒幕がアルタミラだったのだ。

アルタミラのことを調べていたら偶然発覚したのだ。

手順が逆だったから分かっただけで、普通なら決して分からなかったらしい。

つまりこれが意味することは、ずっと前からこうなることを計画していたということだ。

中立国と公言していたにもかかわらず、密かにスキを狙っていたのだ。

ここまで来ると、アルタミラが公開している情報も本当か分からない。

本当に超越者はいない(今はカミナがいるが)のか、それだけでもかなり大事だ。

それが分からないから、こっちも攻められないでいる。

それに、ヴァルランダも謎だ。

ヴァルランダのヴァイシオン王がおかしくなったのもアルタミラの仕業なのではないか、という疑いなど、他にもたくさんある。

というわけでオレ達はアルタミラに潜入して調査してくることになった。

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