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来世は良い人生でありますように  作者: 三ki
世界動乱編
77/121

77,世界動乱

ロードによる奇襲によってクラント軍はかなりの痛手を負った。

まずは何と言ってもラスト・オールダーの死亡。

現役の超越者の死亡という何とも珍しい事件にクラントはかなり混乱している。

それに加え、中将2名、少将9名、大佐が13名の死亡が確認されている。

これに対する戦果が、ロード・デイバードの首一つだと言う。

さらに戦争に勝利したとは言え、途中までの劣勢な戦いによりさらに多くの死者を出した。

今回の戦争は実質的にはヴァルランダの勝利と言えるだろう。

クラント軍の信頼がかなり落ちてしまった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

一方、ヴァルランダ軍本部

レオランは戦いの疲れを養っていた。

そこに現れたのはヴァルランダのもう1人の超越者である”電気”のカミナ・ポールドット。


「あら、かなり派手にやられたわね。」


全く警戒していなかったせいか、レオランはカミナの気配に気づくことが出来なかった。それゆえにかなり驚く。


「!! カミナさん!? 何故ここに?

カミナさんは今回の戦争には参加していなかったはずですが、」


「ちょっと野暮用で急に呼ばれたのよ。

片道約2時間よ? 勘弁してほしいわ。」


「それは大変でしたね。それでその用というのは?」


カミナが目の色を変える。


「なんだと思う?」


「さぁ、見当もつきませんね…」


レオランは、面倒臭いなぁこの人、とか思いながら軽く流す。


「それわね、あなたを始末しに来たの。」


「……は?」


レオランには言われた意味が良く分からなかった。

しかし次の瞬間、レオランは首を掴まれ、壁に押しつけられる。


「ちょ、ちょっと…! 本気なんですか!!?」


「冗談に見える?」


「見えるというか、冗談としか思えません!!

僕を殺すメリットがどこにあると言うんですか!!?」


「じゃあ何で片道2時間もかけて私が来たと思う?

あなたが生き残ってしまったから、仕方なく私が来る羽目になったのよ。

弱っているとは言えあなたを殺せるような人は限られてるもの。」


レオランは焦りながらも、心の底では冗談だと思っている。

なぜならヴァルランダの人間にとってレオランの存在はかなり大きいからだ。それは同じ超越者であるカミナにとってもそうだろう。

レオランがいなくなれば、カミナの仕事は極端に増える。

だからレオランにはカミナが自分を殺す動機が本当に分からなかった。

日常で反感を買ったとかなら、軽く我慢されるレベルでヴァルランダに貢献している。

ヴァルランダの人間にレオランを殺すメリットは完全に皆無なのだ。

そうヴァルランダの人間には…


カミナがレオランの首を掴む力を強くする。


「ちょ、ちょっと!! 本当に死んじゃいますよ!」


「だからそうって言ってるでしょ?」


カミナがレオランの首に超高電流を流す。

次の瞬間、レオランがカミナの手を掴む力は完全になくなり、カミナが首から手を放すと、レオランは地面に静かに倒れる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

クラントのルーグラン校では、衝撃のニュースで話がいっぱいだった。

「「ヴァルランダで反乱、そしてアルタミラ併合」」

リエルとウェアもそのことについて話している。


「知ってるか? ヴァルランダで反乱が起きたらしいぜ。

リーダーはカミナ・ポールドット。」


「知ってるに決まってるだろ。まああの王の政治じゃあ反乱が起きても何も不思議ではないな。」


「いやそれがおかしな点があるんだよな。」


「アルタミラのことか。」


「ああ、ヴァルランダの反乱が起きてすぐにアルタミラがヴァルランダを併合している。

あらかじめ知っていたとしか思えないようなタイミングだ。

何故アルタミラはヴァルランダの反乱を知っていたのか。

それにそもそも、今まで中立国家だったアルタミラが積極的に絡んでくる時点でおかし———」


その時、HRのチャイムが鳴った。

ちなみにもう戦争が終わって、1週間以上経つが未だにマイク先生の代わりが見つからない。

それが今日ようやく決まったらしい。

今までの代理だった先生が先に入って来る。


「今日は君達の新しい担任の先生を発表します。

ラース・フィールズ先生です。」


そう言って入って来たのは黒い衣装に、少し髪がボサボサの男の人が入って来た。

気のせいかもしれないが、少し不気味さを感じた。

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