7,バトルの後
「言っとくけど、私が1勝しか出来なかったのは、私の”再生”があのバトル形式に向いてなかったからよ。」
っといきなり言い訳をするアン。
だが、確かにアンの言う通り、オレとウェアの”スキル”があのバトル形式に向いていて、アンの”スキル”が向いていなかったのは事実だ。すると
「むしろ私に1勝されたってだけであんた達の負けでもいいんじゃないの?」
とまで言ってきた。流石にそれは言い過ぎだろう。
「負け惜しみはいいから、さっさと飯にしようぜ。運動したせいか腹減ってきたよ。」
っとウェアがアンを軽くあしらうと、アンがキレた。
「負け惜しみじゃないって!!」
オレも、面白そうだったので2人を煽ってみることにした。
「敗者同士の争いは醜いなぁwww」
すると、さっきまで喧嘩していた2人のヘイトが一気にオレのところに来た。
「お前の4勝は、ほとんど背後からの不意打ちじゃねーか。しかもあんな石ぐらい全然痛くないし。」
「ウェアの言う通りよ。しかももし仮にあんたの攻撃がもっと強かったとしても、私なら”再生”出来るし。」
こんな感じで、3人でわちゃわちゃしている。
そんなリエル達を遠くから見守っている父親3人。
「3人とも仲が良さそうでよかったな。信頼できる仲間は将来必要になるだろうからな。」
リガルがそう呟く。それに相槌を打つようにガランが聞いた。
「そうですね。リエル君はやはりルーグラン校志望ですか?」
ルーグラン校とは、我が国クラントが誇る最高の軍校である
「ああそうだ。お前達のところもそうなのか?」
そうリガルが聞く。
「はい」
ガランとミゼルが口を揃えて言った。
「そうか。まああの3人ならルーグラン校も楽勝だろうな。3人とも素晴らしい才能と努力をしている。将来が楽しみだ。」
「そうですね。」
っとリガルは自信たっぷりに言う。ガランとミゼルもリガルと同意見のようだ。
「さて、では今日はこのへんで終わっておくか。」
「はい。今日はありがとうございました。」
「それはこちらのセリフだな。じゃあ、また別の機会に」
そう言って、リエルとリガル、ミゼルとウェアはガランの家から帰って行った。
リエルとアンとウェアの修行はこの日のあともまだまだ続いた。
7話にして初めて明らかになる自国の名前