表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
来世は良い人生でありますように  作者: 三ki
アリス編
35/121

35,会議

本物のアリスちゃん捜索のため、オレ達は会議室に案内された。

ただ、全員が入るのは少し多いような気がするため、オレとシトラとイドラと引率の先生だけが中に入ることになった。


「では、早速会議を始めたいと思う。」


っと少し強面の男が話し始める。この人の話を遮るだけでも怖いと思ったのだが、横にいるシトラが何も気にしないような顔で質問をする。


「まず一ついいですか?こんな言い方をしてはなんですが、本物のアリスちゃんはまだ生きているのですか?」


確かにそれはオレも思っていたことだが、流石はオーケニアス家。なかなか肝が座っている。


「ああ、生きている可能性が高いと思われる。」


おそらくそういう質問が来ることを予想していたのか、あるいは元からそれを言うつもりだったのか、スムーズに質問に答え始める。


「スキルブレイクというのは、その本人が死ぬと解除される可能性が高くなる。それは死んでから時期が経つほど確率が上がる。そしてアリス・ロカートナーが”ドッペルゲンガー”を使ったのは約2年前だとされている。つまり、仮にアリス・ロカートナーが死んでいたとすれば、すでに解除されている可能性が高い。ちなみにこのスキルブレイクの解除が高くなることは、秘密にされている。決して他言することのないように。もちろん本人が生きているが解除に成功した例もある。」


このスキルブレイクの解除を高める方法を秘密にしているのは、おそらく自殺を止めるためだろうな。

スキルブレイクを解除するためなら死ぬ、という人が現れてもおかしくない。

というかティアラならそうしていただろうな。まあもうその結論に至っていそうな気もするが…

とにかく、この場にティアラがいなくて良かった。


「さて、アリス・ロカートナー本人が生きている可能性が高いということを証明したところで、本題に入ろう。」


そう言えば、この会議はアリスちゃん捜索のためだったな。


「まず、本物を見つける方法だが、正直なところ場所の特定は正攻法では不可能に近いだろう。だから少し不本意だが”占い”の”スキル”を持つ者に大まかな場所を特定してもらう。」


占い師に頼むのか…確かに少し信憑性に欠けるが、これが一番成功率が高いか…


「皆知っての通り、占い師というのは信憑性が少し低い、っとオレは思っている。だから3人の有名な占い師にそれぞれ占ってもらい、その占われた場所がそれぞれ違う場合は、3ヶ所全てに人員を割く。」


だからオレ達に声がかかったのか?

事情が事情だけにあまり口外するべきことじゃないし、オレ達は9人いるからちょうど3ヶ所に人員を均等に割くことが出来る。


「とりあえずの作戦説明は終わったが、他に何か良い案のあるものはいるか?」


そう言われたので、オレは口を挟みたかったけど怖くて言えなかったことを言う。


「…あの…捜索というのなら、我が校の教師であるガメラ・フォート先生とマイク・ワンダーソウル先生にも話をしたらどうですか?2人は”探知”の”スキル”と”千里眼”の”スキル”をそれぞれ持っています。」


オレがそう言うと、答えたのは強面の男ではなく、オレの横に座っている引率の先生だった。


「確かにマイク先生の”千里眼”は良いかと思いますが、ガメラ先生の”探知”はダメですね。彼が出来るのは自分が認識している者を探し当てること。”ドッペルゲンガー”のアリスちゃんは、本物のアリスちゃんと分離してから約2年も経っているのだから、容姿はずいぶんと変わってしまっているでしょう。だから彼が”探知”を使うには、おそらく本物のアリスちゃんを一度見る必要がある。」


フォート先生の”探知”ってそんなに不便そうなものだったのか、、


そのまま会議が続き、約30分して終わった。

結局、マイク先生には話をするらしい。他にも、人を見ることでその人の詳細な情報が分かる”スキル”を持つ人などが協力してくれるらしい。


いよいよ本物のアリスちゃん捜索が始まる

この世界の占い師は全員の”スキル”が”占い”であり、その”スキル”を極めるほど、占い成功率が上がるが、

成功率100%どころか50%にまで達することでさえ、かなり困難である。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ