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来世は良い人生でありますように  作者: 三ki
ルーグラン校編
15/121

15,入学試験(6)

オレはガメラ・フォート。現軍少将だ。

それと、ルーグラン校の教師でもある。ルーグラン校の教師は、現軍人や元軍人の中佐以上がなる場合が多い。


オレの今回の教師としての仕事は、入学試験での審査官だ。どうやらグロス山で受験生の相手をすれば良いらしい。オレはこの仕事が結構楽しみだった。というのも、ルーグラン校の受験生というのは、皆優秀な者ばかりだ。だがその者達の中でも特に優秀な者が毎年何人かいる。そいつらの相手をするのがとても楽しみだった。


オレは今、受験番号1001〜1500,3501〜4000の者の相手をしたが、その中に特に優秀な者はいなかった。

だが、今回の受験番号1501〜2000の者の中には、その特に優秀な者が3人もいるらしい。オレは楽しみで仕方なかった。しかも、その内の1人はオレの元同僚リガル・アイルディアの息子がいたのだ。リガルはルーグラン校生時代からオレのライバルだったやつだ。リガルは足を失って軍を退役してしまったが、もう一度リガルと戦えるような気がして、オレはすごくワクワクしていた。

それに良く見ると、他の2人はリガルの元部下だったやつの子供だった。さらにワクワクが高まった。


オレには、全ての受験生の”スキル”を見る権利があるのだが、今回は敢えてそれを見ずに臨むことにした。

いよいよ試験が始まった。

オレは”探知”を使い、グロス山にいる受験生の大体の位置を把握すると、ウォーミングアップがてらに近くにいた受験生の腕輪を破壊し、本命のところに向かった。

ちょうど良く、本命3人が固まっている。オレは高い木の上まで登り、その3人に向かって飛び降りた。

すると、まさかの無傷で避けられた。いや、避けたというよりかは、消えたが正しかった。おそらく、あの3人の中に”瞬間移動”の”スキル”を持つ者がいるんだろう。

オレはすぐに”探知”を使い、あの3人を見つけた。20mぐらい先に飛んでいた。オレは周りの受験生には目もくれずに、その3人を追いかけた。すると次は、上空へ飛び上がってから消えた。もう一度”探知”を使うと、およそ120m先にまで飛んでいた。


「ははは、逃げられたか…」


流石にあの3人だけの相手をする訳にはいかないので、オレは周りの受験生の相手をすることにした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

オレ達は、何とかフォート先生から逃げ切り、休憩をとっていた。


「マジかよあの人。絶対オレ達を殺す気だっただろ。」


「あの急降下は死を覚悟したよね。」


アンとウェアが愚痴ってる。


「まあ何にせよ、あの人から逃げ切るには、おそらく反撃しないとダメだろうな。流石に3人同時の120m”瞬間移動”はかなり体力使うわ。」


っとウェアが真面目なことを言っている。


「じゃあ、リエルの”サイコキネシス”でずっと上空にいるのは?」


「それこそ体力がもたない。残りあと約40分。その間中ずっとってことだろ?オレ1人ならギリギリ何とかなるかもってレベルだぞ?」


っとこんな風に、話し合いが続いている。

すると、ウェアが,


「てゆーか、お前の”再生”って本当使えねーな。」


「は?」


こんな感じで、喧嘩になってしまった。

その時、オレに名案が浮かんだ。


「アン、お前って今朝から一回も”スキル”使ってないよな?」


「え?あ、うん。」


「じゃあ体力有り余ってるよな?」


「まあ…」


「なら提案なんだが、ここからは別行動をとらないか?オレは1人で空中に避難。アンはその体力でフォート先生からずっと逃げ続ける。ウェアは1人でなら、”瞬間移動”で逃げれるだろう。」


「それ私だけ危険すぎない?」


結構名案(笑)だと思ったのだが、反対意見が出てしまった。


「別にお前だけ失格になれば良いじゃねーか。勉強自信あんだろ?」


また喧嘩が始まりそうだ…

そこで、オレはまた名案を思いつく。


「あ、じゃあこうしよう!」




試験終了まで、残り約35分





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