1,みんなオレが殺した
オレ、石田隆也は自殺した。
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オレが8歳の時、父親が死んだ。
オレは、はっきりと覚えていなかったが、どうやらオレが車に轢かれそうになるのを庇って死んだらしい。
オレが13歳の時、母親が死んだ。
原因は過労死だ。父親が死んでから女手1人でオレを育ててくれていたからだろう。
それでオレは叔父の家に引き取られた。
祖父母はいたが、オレを養えるほどの余裕はなかった。
叔父の家は、オレが住んでいた地域からは遠いところだったが、オレは叔父と叔父の奥さん、それと1コ下の従兄弟のお陰で、すぐに馴染めた。
学校にも行った。
初めはなかなか友達が出来なかったが、日が経つにつれて、段々と友達が増えてきた。
大学に行くと彼女ができた。
名前は小西椿
彼女は、オレの過去の事を気遣ってくれたりと、とにかく優しい人だった。
オレはとても幸せだった。
だが、彼女とデートしている時に通り魔に遭って彼女が刺された。オレは庇おうとしたが、彼女はそのオレを庇おうとして刺されたのだ。すぐに病院に連れていったが助からなかった。
オレは、本当に彼女を救えなかったのか、と考えていた。
もっと周りを気にしていればもっと彼女に信頼されるくらい強かったらもっとすぐに逃げることができていたら…
その時、両親の事を思い出した。
父親が死んだのは、オレを庇ったせいだ。
母親が死んだのも、オレを養うために無理をしたせいだ。
彼女が殺されたのも、、、オレのせいだ。
オレは、みんなオレに関わったせいで死んだんだと思った。みんなオレが殺したんだ。
オレはこのままだと、叔父家族や友達までも殺してしまうと考えた。
そう思って、オレは自殺した。
完結まで頑張ります。