キスキスキス
屋上につくと対馬さんはパッと嬉しそうな顔をした。
「りまー!会いたかった。」
そう言うと私を抱き締める。
!?
私は慌てて
「対馬さん!駄目ですよ!そういう事は好きな子にしないと。」
離れようとするけど離してくれない。
「んー。ホッとする。りま。好きだよ。」
おでこにちゅっとキスをする。
途端に身体中が熱くなる。
「可愛い。耳まで真っ赤。」
そう言って私の耳を触る。
ビクッと反応してしまう。
ドキドキしてヤバイ。
こんなのありえないし。
からかわれてるのか…。
ただの芸能人の遊びなのか…。
もうわけわかんない。
「耳敏感なんだ。ちょっとこっちいこ。」
そういうとちょうど死角になってるスペースに連れてこられた。
「りま。嫌なら言って。ちゃんと抵抗しろよ。」
そういうと私のおでこに頬に耳にキスをする。
抵抗できない私。
「耳…ダメ…。」
やっと出てきた言葉。
そう言ったのに
「ンン…。」
耳をカプッと甘噛みされる。
ゾクっとして変な声が出てしまった。
「りまの感じてるの?」
そう言うと今度は口に深いキスを落としてきた。
「りま。好きだ。」
唇が離れる度にそう言う対馬さん。
「対馬さん…。」
なんで私はされるがままになってるんだろう。
失恋したばっかなのに。
しかも長年思い続けてた幼馴染に。
それなのに私、嫌じゃない…。
人気アイドルにされてるから?
遊びなのはわかってるのに。
すぐき飽きて捨てられるかもなのに。
キスのあと暫く対馬さんは私を抱き締めていた。
「対馬さんはなんで私が好きなんですか?」
素朴な疑問だった。
対馬さんの周りには可愛い子や綺麗な人たくさんいるのに。
「可愛いと思ったから。顔とかだけじゃなくて性格も。まだそんな日はたってないから遊びだとかアイドルの気まぐれだとか思ってるかもだけど俺の溺愛ぶりこれから見ててよ。あ、ちなみにりまが良いって言うまではキス以上はしないから安心して。」
ふわっと笑って、私のおでこにキスをする。
そのたびに頬が熱くなる。
「そだ。あと彩人ね。呼び方。」
「彩人さん。」
「彩人。」
「え!?呼び捨てはさすがに…。」
「彩人。」
「あや…と」
「よろしい。」
そう言うとまた口にキスをしたんだ。
予鈴がなるまでそれは続いて予鈴で慌てて教室へ戻ったんだ。
彩人は午後は休みでバラエティ番組の収録あるみたいでそのまま帰っていった。