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異世界忍者はナリユキまかせ  作者: 宗谷ソヤナー
第4章 最初の使者
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第69話 大爆発

 オレが王城の入口付近にたどり着いた時には、大勢の呪いの騎士たちが既に詰めかけて来ており、王城を守る衛兵たちに襲いかかっていた。

 まずい。衛兵たちが押され始めているぞ……。

 オレはリュックから焙烙玉を取り出すと、ライターで点火して呪いの騎士の一団が固まっている場所を狙って投げつけた。


 ドガアアアーン!


 たちまち大爆音が轟き渡り、多くの騎士が粉々になって吹き飛んだ! 凄まじ過ぎる破壊力だ!

 壊されずに残った騎士たちは、突然の大爆発を前にして、大混乱に陥った。その隙を突いて、衛兵たちが押し返していく。

 よし、これでなんとかなりそうだ。


「ナリユキ君! こっち!」


 ユリカの叫び声が聞こえた。見ると、城門の近くにユリカ、エアリス、ベルファの3人の姿があった。よかった。みんな無傷のようだ。オレは、急いで3人のそばへ駆け寄った。


「悪かったな、遅くなって。でも、これで形勢はこっちに傾いただろ?」

「残念だけど、まだいるのよ。一番手強いヤツが……」


 気楽に話しかけたオレに対して、ベルファは震えながら答えた。

 彼女がこんなに怯えながら話す敵とは……イヤな予感がした。


「ここへ攻めて来た呪いの騎士が全員、青色で塗装されていたでしょ。こっちへ向かって来るのを感じるのよ。あの、『青い悪魔』が……」


 かつて、オレたちに爆裂魔法を浴びせた魔王軍の幹部、ゼグロンの事だとオレは理解した。あいつは、本当にヤバい。ヤバすぎる……。


「来たのね! あそこ!」


 ユリカが空を指差した。見ると、上空にグリフォンの背に乗って青いタキシードに身を包んだ若い外見の男が王城の最上階に迫ろうとしていた。直接、王の間に乗り込む気か!


 タキシードの男――ゼグロンは、右手の上に青い光の玉を生み出すと、そのまま目の前にある城の壁へ投げつけた。周囲に轟音が響き渡り、壁は丸ごと消え去っていた。そして、ゼグロンはそこから内部へ侵入していく。


「まずいわ! ナリユキ、あいつを止めるわよ!」

「ボクは、階段から行くよ!」


 ベルファが杖を跨いでユリカを後ろに乗せて、ゆっくりと上昇していく。エアリスも同時に走り出した。オレは、ベルファの後を追うように、破壊された穴へ目がけて大ジャンプした。

 いよいよ、決戦だ!


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