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異世界忍者はナリユキまかせ  作者: 宗谷ソヤナー
第3章 平穏な日々
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第51話 国王との密約

 オレは国王が待つ部屋に入った。今まで見た中で、一番豪華な内装だ…………思わずオレは息を呑んだ。


「おお、ナリユキか! よく来たな! こっちじゃ、こっち!」


 高級そうな椅子に座った国王が手招きする。昨日カジノで会った時とは違って金ぴかの王冠を被り、マントのついた立派な服を着ていた。


 オレは言われた通りに国王の目の前まで歩いて行った。


「昨日は失礼しました」

 

 一応、頭を下げておく。コイツはダメ親父だが、とりあえず味方にしておきたい。


「いやいや、気にせんでいい。ワシはあの後、エルディアにこっ酷く叱られてな。カジノも人形集めも言語道断だと怒鳴り散らし追って……まったく頭が痛いわ」


 そう言って頭を抱える国王。それはアンタが悪いのでは?


「おかげで、気軽に娯楽をする事もままならん。何か楽しい遊びを……おや?」


 国王の視線がオレの持つ刀に向けられていた……しまった!

 この刀は、エアリスに預けておくべきだった!

 刀を見つけた国王は、いきなり激怒した。


「やっぱりそうか! その刀は国宝なのじゃ! 今すぐワシに返せ!」 


 立ち上がり、刀に手を伸ばす国王。なるほど、わざわざオレを呼び出したのは、これを取り戻すためか…………!

 この局面を切り抜けるには、どうすればいい…………そうだ!


「ちょ、ちょっと待って国王! 代わりにいい物を差し上げます!」

「な、何じゃと……?」


 国王の動きが止まった。オレは、畳みかけるように発言する。


「カジノよりも、もっと楽しい遊びがあるんです。明日、それをここにお持ちしますんで! それと刀は交換という事で、どうですか?」

「ほう? そんなに楽しい遊びがあるのか?」

「はい。ルールさえ覚えれば、誰でも遊べます! ルールも説明しますので!」

「そうか。そこまで言うのなら、その宝を譲ってやろう。明日、同じ時間にここへ来るのじゃ」

「ありがとうございます! 必ずお持ちします! では!」


 オレは、そう言って逃げるように部屋を出た。あ、危ねえ…………。


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