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異世界忍者はナリユキまかせ  作者: 宗谷ソヤナー
第3章 平穏な日々
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第49話 エルディア姫との再会

 まる一日の休暇を取ったオレたちは翌日の午前中、いつものように冒険者ギルドを訪れた。すると、受付嬢のライムが飛び出して来て、


「ちょうど良かった! ナリユキさん、先ほどエルディア姫から遣いの人が来て、今日の13時に4人で王室に来てほしいと伝言を預かっていたんです!」


と、報告してくれた。ちなみに、この異世界リーデシアも1日が24時間なのだ。わかりやすくていいネ。

 ただ、残念なのは姫様と一対一のデートが実現しなかった事だ。

 まあ、緊急クエストに失敗しちゃったから、仕方ないけどね…………。



 そして13時。

 王城の入口に集まったオレたち4人は、衛兵に連れられてエルディア姫の仕事部屋へ案内された。姫様は今回も仕事を中断して会ってくれるのか……本当に大変だなあ。だけど、やっぱり美しい! 麗しい!


「みなさん、よく来てくれましたね。ガルフさんからは、今回の活躍についてお話を伺っています」


 姫様はオレたちが部屋に入るなり、そう言って頭を下げた。


「い、いや、とんでもない! クエストに失敗して、すみませんでした!」


 オレも慌てて頭を下げた。なのに、他3名は全く反応しない。

オレは小声で3名を責める。


「お前らも頭を下げろよ! 姫様に対して失礼だろ!」

「エルディア様お久しぶり~♪ 今回の用件って、何なの?」


 口を開いたと思ったら、相変わらず敬語を使わないユリカ。


「フッ。用件を聞こうか……」 


 更に、妙なポーズをキメて渋い声を出すエアリス。お前は、どこかのスナイパーか? 相変わらずのナルシストぶりだな。

 ベルファは、黙って腕組みをしている。アホな発言が無いだけまだマシだけど、上司の前で取る態度としては望ましくない。

 しかし、これら問題児たちの行動も全く気にせず、姫様はオレたちに指令を下した。


「我が国の西に位置するウェルゼナ王国と同盟を結びたいと考えています。そのための密書を3日後にお渡しします。あなたたちは、和平の使者として、ウェルゼナ国王へ密書を渡してください」


「わかりました。お任せください」


 オレは一も二も無く、再び頭を下げた。他3名は、互いに顔を見合わせたまま反応しない。まあ反論しないから、たぶん大丈夫だろう。


「ありがとう、ナリユキさん。それから、ナリユキさんにはお渡ししたい物があるのです」


 エルディア姫はそう言って、彼女の足元にあった袋からガサガサと何かを取り出した。

 

「こ、これは…………!」


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