中国の力
「何が起こっているのだ・・・」
敵連合海軍壊滅,敵侵攻軍撃破。次々と入ってくる勝報に王国政府は困惑していた。まだ中国軍は彼らの作った港湾都市から一歩も外に出ていない。それなのに敵軍は壊滅していくのだ。信じられなかったが、それが事実なのはドリミア10か国連合に忍ばさせていた諜報員からの報告でわかっていた。
ちょっとした種明かしだがオルテイン大陸西60キロほど海に空母山東を主軸とする機動艦隊を中国軍は派遣しており、そこから航空支援を行っていた。タンドロ王国内の航空基地建設も進んでいたが、完成は間に合わず、タンドロ王国に駐留できる航空戦力は少なかった。そのため空母が使われたのだ。
たった1週間で敵侵攻軍を壊滅に追い込んだ中国軍は鉄条網を開き、大量の軍隊を展開し始めた。数万人の歩兵、数十門の野戦砲、遠くの東の大国で使われてと聞く戦車に、名前すら聞いたことない攻撃ヘリに多連装ロケット砲。正直のところこの軍隊がどれほどの強さがあるのかわからないが、少なくとも王国をいとも簡単に滅ぼせる実力があるということは少なくとも理解ができた。
連合国侵攻軍が壊滅してから2週間、開戦から3週間たって中国軍は連合国への侵攻開始する。そこからははやかった。侵攻開始から2日で連合国軍の中核をなす310万人の王国が中国軍特殊部隊により王及び政府上層部拉致、殺害されたため降伏。
主要国家の降伏により足並みがそろわなくなった連合加盟国は次々と脱落しく。1週間後にタンドロ王国に南部に接触しており、最も宗教的に対立関係にあった60万人の王国が首都陥落により降伏。そんまた1週間後には1国さらに2週間後に2国と、連合加盟国は次々降伏していった。そしてタンドロ王国北東の人口140万の国家が首都陥落により降伏すると同時に残っていた残りの4か国も降伏することとなる。
中国はタンドロ王国を連合からただ無償で救ったわけではない。中国は王国を救った見返りとしてドリミア連合の管理権を要求した。王国はドリミア10か国連合国家を統治する国力はなかった。それに自国を圧救った中国の要求を拒否する理由はなかったし、圧倒的力を持つ中国をこの目で見た王国が拒否できるわけなかった。
ドリミア10か国連合はドリミア自治区という名に変わられ、中国の一部に変わった。降伏させてからより多くの中国兵が治安維持のために派遣されるようになった。そして中国政府の募集に任意で(任意とは言っていない)参加した民間人が移住するようになる。元連合各国の国民は少しづつではあるが保護区に送り込まれ、共産党に従順な国民となるための教育が行われていた。
ただ他の自治区と明確に異なる点が一つある。ドリミア自治区は中国国内と比べ150年近く遅れてるのだ。そんな環境でいっしょに中国人も働くようになることを想定してるため、それなりに設備を整えなくてはいけない。そしてなによりドリミア自治区民の常識,生活の仕方を21世紀にまでアップデートしないといけないのだ。
多くの人が保護区に入った住民の多くは共産党の教えを理解することはできなかった。ただ多くの罰をもって覚えさせるという方法によって、共産党が言ってることに従わなければならないということを身をもって理解するようになる。
党のルールさえ守れば、以前より治安が良く中国からの物の流入によりインフラ設備が整った自治区は住民にとっても住みやすい環境であった。まあそもそもルールをよく理解できず何度も施設に戻るものが相次いだが。
極一部の優秀なものは保護区で多くのことを学び、中国、他の地球国家の大学に進むものもあらわれた
がそれは別の話である。
地球国家にとって厳しすぎる統治であろうと、住民からすれば虐殺も略奪も起きず、しかも生活を便利にしてくれるという生易しい統治であった。
なんか同じことを何度も書いてるような………
次の更新はいつになるかな。2週間以内には投稿したい。
どっかで感想返信したいな。